320302212 リサナウト・針枷・クロノス 物より大切なもの
【リサナウト】 サンタクロースを探しましょう
戦闘を終えたリサナウトは 手をぱっぱっと払いながら言う
【リサナウト】 見てなさい当主様 1時間後の私は見事サンタを見つけ プレゼントを返してもらっているわ
【リサナウト】 これは予言ではない 確定事象の報告に過ぎないの
彼女は自信満々に歩を進めていく マスターもその後に続くのだった
【リサナウト】 …み、見つからないわ
…3時間後 がっくりと肩を落として 落胆するリサナウト
マスターもどういうことかと 不思議に思う
大方の場所は探し終えた それにマスターたちだけでなく 兵士たちも探しているのだ
もし兵士が先にサンタを 見つけていれば 騒ぎになるだろうから…
【リサナウト】 サンタはまだ誰にも 見つかっていないということね 一体どこに…
【リサナウト】 って、きゃっ!
つるん、ずてん!
考え込みながら歩くリサナウトは 足元にある雪の塊に気づかず 豪快に滑ってひっくり返った
大丈夫? と声をかけるマスター
【リサナウト】 違うの 転んだんじゃないわ この綺麗な空を仰ぎたかっただけなの
強がってはいるものの したたかにお尻を打ちつけたようで リサナウトは涙目になっていた
マスターも空を見上る 雪がちらほらと舞う曇天だ 星はおろか、空などほとんど見えない
その時、ふとマスターは 家の屋根を飛び回る 赤い服の人物を目撃する
あれは…
【リサナウト】 あっ、サンタクロース! あんなところにいた!
サンタはこの街の人間で 土地勘がある
厳重な警備にいち早く気づき 屋根伝いに移動できるルートを 見つけ出していたのだ
【リサナウト】 は、早く追うわよ!
慌てて走り出すリサナウト
あ、前… とマスターが声をかけるも
どん!
上を見ながら走り出した彼女は 巡回中の兵士とぶつかった
【リサナウト】 いたた… どこ見て歩いてるのよ… って、あ…
【ハルモニア兵】 見慣れない斬ル姫ですね どこの所属ですか…
【ハルモニア兵】 まさか、 今、街をうろついている 不審者と繋がりが…?
【ハルモニア兵】 …話を聞かせていただきます
【リサナウト】 あー、もう! 早くサンタを追わないといけないのに 面倒くさいわね!
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