330101211 ロンゴミアント・D. plug・グラシャラボラス 紅に身を染めて
マスターの隊に新しく入った姫、 ロンゴミアント
【ロンゴミアント】 ふふ、そんなに なりたいのですか!?
【ロンゴミアント】 まぁっかなミンチに!!
その言葉通り、敵を駆逐し、 戦場を真っ赤に染めていく彼女
【ロンゴミアント】 ああぁ… 血が滾ってしまいますっ…
悪魔を内包した人々が暮らす国、 ケイオスリオン帝国において “戦闘狂”と恐れられていた彼女
赤いものを見ると、 血を連想し狂気に満ちる 今も戦いを楽しんでいた
【ロンゴミアント】 ふふふ…少々、 昂ってしまいました
隊の姫の中には、 彼女が時折見せる狂気を孕んだ目に、 畏怖を抱く者が少なからずいた
【ロンゴミアント】 あら、マスター… なにかご用ですか?
そんな彼女に、 マスターが声を掛ける
すごく強いんだね
【ロンゴミアント】 …え?
頼りにしてるよ
【ロンゴミアント】 …!
一瞬、彼女が驚いた顔を見せた
…?どうしたの…?
【ロンゴミアント】 い、いえ……
【ロンゴミアント】 一生懸命、お守り致します…
それから幾日か経って…
【ロンゴミアント】 味わいなさいっ!!!
槍を振り下ろす彼女 その狂気は、 これまでより一層激しさを増していた
戦闘後、彼女を訪ねるマスター
【ロンゴミアント】 どうされたのですか?
なぜそんなにも戦いに没頭するの…?
そう彼女に問い掛ける
【ロンゴミアント】 そ、それは…
一瞬、ためらった後、 彼女が語り始めた
【ロンゴミアント】 夢を…見たんです…
【ロンゴミアント】 私にはドミネイトされた悪魔 グラシャラボラスの力により
【ロンゴミアント】 予知夢のように、 未来が視えることがあります…
【ロンゴミアント】 だから私は、その力で 常にマスターの危機を観測し…
【ロンゴミアント】 その危機からお守りするため、 戦っていました
きみが戦いの中で、 苛烈さを増していたのは… 僕のためだったのか…
【ロンゴミアント】 ですが…そんな中、 恐ろしい未来を視てしまったのです…
【ロンゴミアント】 マスター、あなたが…
【ロンゴミアント】 血にまみれ… 真っ赤に染まる姿を…
!!
その言葉に衝撃を受けるマスター
僕が……真っ赤に……
迫りくる恐ろしい未来に対し、 恐怖を覚えるマスター
【ロンゴミアント】 大丈夫… ご安心ください
【ロンゴミアント】 私が…必ずお守りしますから
その言葉通り、 彼女は懸命に戦い抜いた
朝も昼も夜も… 寝る間も惜しんで戦い続けた
だが……
【ロンゴミアント】 くぅっ…!
ロンゴミアントッ!
マスターの叫びが 戦場にこだまする
【ロンゴミアント】 ご、ご無事ですか…? マスター……
マスターを守るため、 敵の攻撃を受けてしまった彼女
その鮮血により、 マスターは真っ赤に染まっていた
【ロンゴミアント】 あぁ…良かった…
【ロンゴミアント】 あの夢の血は… マスター… あなたの血ではなかったのですね…
【ロンゴミアント】 本当に…良かったです…
【ロンゴミアント】 あなたを… お守りすることが出来て…
そう言い残し、 彼女はマスターの目の前で 倒れゆくのだった
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