330151214 佐倉 杏子 美装『大胆不敵』
【杏子】 はあああああっ!
【杏子】 …ふぅ、おしまいだな
頼もしい戦いぶりを見せる杏子に マスターが労いの言葉をかける
【杏子】 …………
反応がないため 再度声をかけるマスター
【杏子】 …ん、ああ、悪ぃ なんか用か?
用事という訳ではないが 心ここにあらずな杏子を 心配するマスター
【杏子】 いや、別に… それより、終わったなら帰ろうぜ
【杏子】 …………
珍しく静かな杏子に やはり何かあったのでは? と心配するマスター
【杏子】 …あの子のこと、考えてたんだ 何かできないかってさ
以前助けた少女と その妹のことを言っているのだろう
【杏子】 あいつらが苦しんでた原因って 国にある訳だろ? …それってどうにかなんねぇのかな
自分達にできることは少ない マスターは事実を述べる
【杏子】 アタシらは部外者だもんな …それにどんなに叫んだって この声は届きやしない
けど、なんとかしたいと 考えているのは同じだ マスターは自身の考えを話す
【杏子】 マスター…
そこでふとマスターは 小さな声でも、たくさん集まれば 大きな力となるのでは、と話す
【杏子】 はぁ? 何言ってんだよ そんな上手くいく訳ないだろ…
けど、やってみなければ 何も変えられないとマスターは告げ 街へ行こうと杏子を連れ出す
【杏子】 お、おい、そんな急に… やっぱ変なヤツだよあんた!
まずは、と以前助けた 少女のもとへと訪れたマスター達
【杏子】 そうか、妹は元気になったんだな
少女の話を聞きつつ マスターは現状をなんとかしようと 考えていると話す
【杏子】 …ま、無理だって思うよな アタシもそう思うんだけどさ
【杏子】 だけど、不満に思ってる人達の声を 集めていけば、きっと変わるって マスターが言って聞かないんだよ
杏子の言う通り、マスターは 街の人々に話をして回り その声を国に届けようと言うのだ
【杏子】 あんたと妹だけじゃ足りなくても 街の人全員で騒いだら 向こうも見過ごせなくなるって話だよ
少女は半信半疑の様子だが 恩人の力になりたいと言って 手伝ってくれることになった
【杏子】 …上手くいく、かな
後日、再び街を訪れたマスター達は 嬉しい噂を耳にすることになる
【杏子】 なぁ、聞いたか今の話
もちろん、とマスター
街の住民達から国へ 薬の独占などを中止するよう 願い入れることになったらしい
【杏子】 まだどうなるかはわかんないけどな …でも、みんなを動かせたんだな
【杏子】 武力とかじゃなくて 話すことで…なんてすごいよ
杏子の思いを叶えてあげたかった だけだよ、とマスター
【杏子】 よく平然と言えるな… 結構なことをしたと思うんだけど…
【杏子】 アタシのことを 見守ってくれるだけじゃなくて 思いを叶えてくれるなんて…
【杏子】 ほんと、すごいよ… アタシもそれに応えないとな
自分を支えてくれるマスターを 守れる力をつけないとな、と 笑う杏子
そう宣言する杏子に それを実行できるだけの 力が宿っていくのを感じる
マスターと杏子の心が共鳴し 美装『大胆不敵』 という新たな力となって現れたのだ
【杏子】 まだ何も変わってない けど、変わっていくかもしれない
【杏子】 それを一緒に見届けようぜマスター その時まで、いやその先も ずっとアタシが守っててやるからさ!
頼もしい杏子の笑顔に よろしく、と返すマスター
【杏子】 あははっ、決まりだな!
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