330201201 ピサール・聖鎖・サマエル 怠情な天使
新しくマスターの隊に入った姫、 ピサール
【ピサール】
ふあぁぁ～…
こんな時間に起こさないでよ～
天使サマエルを聖鎖＜ジェイル＞ された彼女は、 隊の中で問題ばかり起こしている
【ピサール】
も～～～～、
早起きなんて、面倒くさ～い
寝ぼけ眼をこする彼女に 「もう昼前だよ？はい」と モップを渡すマスター
【ピサール】
えぇ？掃除当番？
わたしがぁ？
【ピサール】
う～ん、面倒くさ～い
当番制の仕事はしない―
手伝いもしない、 というか何もしない…
【ピサール】
さ～てと
いや、 何もしないというのは 語弊があり…
【ピサール】
葡萄酒、どこだっけ？
昼間から酒だけは飲む
【ピサール】
ねぇ、マスターも
それにみんなもさぁ
【ピサール】
そんなに真面目にやってないで、
一緒に飲もうよ～
元々、“怠惰”な上に、 サマエルが持つ“誘惑”の 要素が上乗りし…
【ピサール】
ほら、ほら、マスター
グイッといっちゃって
他人を堕落させようと誘ってくる 困った性格になっていた
そんな彼女は戦場に出ても…
【ピサール】
ふあぁぁ～…
眠ぅぅぅ～い
…いや、 面倒くさがって、 出てもこない
【ピサール】
もう～、なんなのマスタ～？
そんなに引っ張んないで～
無理やり連れ出しても―
【ピサール】
………
いや、少しは戦おうとしたら！？
【ピサール】
やだ、面倒くさい
突っ立っているだけで何もしない 戦闘に対して、 ここまで怠惰な斬ル姫は初めてだ
そんな面倒くさがり屋の 天使なんているの？
マスターが彼女に問い掛ける
【ピサール】
ふふ、マスター
それは違うよ
【ピサール】
天使は天使でも…
【ピサール】
わたし、堕天使だから！
いや、そんな渾身の ドヤ顔で言われても…
しかしマスターは、 寛大な心で彼女を見守っていた
そんなある日…
【ピサール】
え？なに？
手伝えって…？
業を煮やした斬ル姫が、 怠ける彼女を注意
それにより、二人が 揉め始めてしまったのだ
【ピサール】
そんな言われ方…
面倒くさいんだけど
「面倒くさいってなによ！」 カッとなった斬ル姫が、 ピサールの肩を押す
【ピサール】
！！
【ピサール】
……うぅ
彼女の顔色が、 見る見る変わっていく
ど、どうしたの…？ マスターが問い掛けるも…
【ピサール】
うわあああ!!
恐ろしい形相で悲鳴を上げ、 その姫を攻撃しようとしたのだ
マスターと他の姫たちが 間に割って入ったおかげで、 衝突は免れたが…
【ピサール】
はぁ…はぁ…はぁ…！
【ピサール】
……はぁ…はぁ…
【ピサール】
……なによ
【ピサール】
みんなで白い目で見てさ…
【ピサール】
こういうの……
【ピサール】
ほんと面倒くさい……
…と、部屋を出て行く彼女
話を聞こうと、マスターは 彼女の後を追いかけた
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