33031124 カシウス・獣刻・ウロボロス 獣魂『無限なる竜』
あれから数日後――
草原で一人、佇むカシウス
【カシウス】
………
また隊の姫たちを ぼんやり眺めている
なにしてるの？と、 声を掛けてくるマスター
【カシウス】
…御館様
【カシウス】
考えてたの…
今までのことを
【カシウス】
過去の過ちを受け止め、
そこから進めずにいた
【カシウス】
でも、御館様が光を示してくれた
【カシウス】
負の円環からは
抜け出られた気がする…
【カシウス】
じゃあ次は…
なにをするべきなんだろう？
次に進むべき道か… 言葉に詰まるマスター
【カシウス】
大丈夫、次なる円環を見つけたから
また円環なの？そこからは、 もう抜け出したはずじゃ… とマスターが尋ねる
【カシウス】
次なる円環…
【カシウス】
それは、御館様と共に
平和な世界を創造していくこと
【カシウス】
朝が来て、
人々の幸せな生活が始まり、
夜が来て、終わる
【カシウス】
そんな温かい円環を創造したいの
【カシウス】
でも、そのためには…
やっぱり一人の力じゃ無理
【カシウス】
みんなの力が必要だと、
改めて思った
【カシウス】
みんなと力を合わせ、
共に戦ってゆきたいの
その想いが、彼女にまた新たな力 獣魂『無限なる竜』 を与えていた
【カシウス】
でも…不思議なことがあるの
なに？と尋ねるマスター
【カシウス】
円環を見つめ直したはずだったけど…
最近、それでは説明のつかない
感情が生まれてる
【カシウス】
御館様を見ていると…
優しくしたいし、優しくされたい
【カシウス】
嬉しい時もあれば、
嫉妬している時もある…
【カシウス】
円環とは程遠い、
ぐちゃぐちゃと入り乱れた
混沌とした感情になってしまうの
【カシウス】
ふふ…おもしろいわね
【カシウス】
一つの謎が解けると、
また新たな謎が生まれる
【カシウス】
狭い視野で見れば、
入り乱れたものも…
【カシウス】
大きな視野で捉えると、
それもまた『生きる』ということの
円環なのかな？
【カシウス】
…なんて考えてみるけど、
やっぱり御館様を見つめると、
今までになかった感情になってしまう
【カシウス】
この気持ちはなんだろう？
温かくて、力強くて…
【カシウス】
まあ、いっか…
その答えが見つかるまで…
【カシウス】
ずっと御館様のそばにいる
【カシウス】
そばにいれば…
わたしも力をもらえるから
相変わらず不思議ちゃんチックな ことを言っているが、
マスターを見つめるその目は、 優しさに満ちていた
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