330312212 カシウス・獣刻・ウロボロス人気投票ver. その手の温もり
朝食を終えたマスターの隊は、 目的地に向かって出発する
周辺を巡回する兵隊がいないか、 丘の上からカシウスとマスターで 偵察することになった
【カシウス】 御館様… 足元に気をつけて
周辺は薄暗く、丘の端には崖もある マスターはカシウスの後につき、 慎重に進んでいった
そして、マスターは、 カシウスがかぎ爪を装備していない ことに気づき、忘れたのかと尋ねる
【カシウス】 目立つから任務に不向き… それに、御館様が 手が綺麗だって言ったから…
カシウスはわずかに表情を緩めたが、 次の瞬間、人の気配を察知して すぐに表情を引き締める
【カシウス】 …御館様、伏せて
マスターが身を伏せると、 崖の下で兵士の声が聞こえてきた
【カシウス】 ハルモニア兵ね… 人数は…それほど多くない
マスターも敵兵の姿を確認しようと、 大きな岩に手をついて身を乗り出す
【カシウス】 …ダメ
カシウスはマスターの服をつかみ、 その体をぐっと引き戻す
マスターが手をついた岩は ぐらりと傾き、大きな音を立てて 崖を転がり落ちていった
【ハルモニア兵】 敵襲! 丘の上に敵がいます! 全員、進むのです!
思わぬ形で戦闘となってしまい、 浮足立つマスターと対照的に カシウスは非常に落ち着いていた
【カシウス】 御館様… さあ、指揮を!
Next: 330312213