330312214 カシウス・獣刻・ウロボロス人気投票ver. 獣魂『永遠なる陰陽の竜』
【カシウス】 御館様… この味付けは、どう?
あれから数日後、 今日もマスターとカシウスは 一緒に隊の朝食を準備していた
【カシウス】 美味しい? …そう、よかった
カシウスは、以前よりも 楽しそうに料理をしてるね と、マスターが言うと
【カシウス】 そう…今は少しだけ、 楽しいと思えるようになった
【カシウス】 御館様だけでなく 隊のみんなも喜んでくれるから…
そういってカシウスは かすかに表情を和らげる
カシウスの感情表現はわかりにくいが マスターにはなんとなく わかるようになっていた
【カシウス】 御館様… 一緒に行ってほしい場所があるの
【カシウス】 わたしの世界が、変わった あの場所へ…
その言葉の意味はわからなかったが、 マスターはとりあえず、うん、と答え カシウスとでかけることにした
着いた場所は、 先日も来た丘の上だった
カシウスはマスターの手をじっと 見つめ、そっと自分の手を重ねる
カシウスの手は、あの時と同じように 少しだけ冷たかった
【カシウス】 違う…
カシウスはそうつぶやくと、 首をかしげる
あれから何度か同じことをされたが、 手に触れたあとは、必ず考え込む
それが不思議だったので、 理由を聞いてみることにした
【カシウス】 御館様は、 わたしに触れられるのが、いやなの?
そういうわけじゃないけど、 ちょっと恥ずかしいかも と、マスター
【カシウス】 恥ずかしい? どうして?
僕の手はカシウスみたいに 綺麗じゃないし、見ても楽しくないよ と、マスターは答える
【カシウス】 御館様の手は、 たしかに傷だらけ…
【カシウス】 でも、とても美しいわ それは戦った証だから…
そんな風にほめられたことは 初めてで、マスターは 思わず顔が赤くなってしまう
【カシウス】 それに、とても温かい… それは御館様の心が温かいのと同じ
【カシウス】 手を離せと言ったあの時も、 その温もりが伝わってきた わたしを思いやる、その心が…
【カシウス】 そして、わたしも心から 御館様を守りたいと、そう思った
【カシウス】 わたしの心は… 御館様に伝わっている?
マスターはカシウスの目を見て もちろんだ と、強くうなずき返し…
選択肢:
- カシウスの信頼を感じる → select_label_01へ
- カシウスの想いを感じる → select_label_02へ
- カシウスとの友情を感じる → select_label_03へ
マスターはカシウスの目を見て もちろんだ と、強くうなずき返し…
select_label_01:
【カシウス】 …この感情を嬉しい、というの?
select_label_02:
【カシウス】 想い?…それは、興味深いわ
select_label_03:
【カシウス】 わたしと御館様は…友達なの?
select_label_end:
【カシウス】 ふふっ… なんだか不思議… いままでにない感覚ね
カシウスの笑顔につられて、 マスターも思わず笑顔になる
すると、カシウスはハッとして マスターの手を強く握った
【カシウス】 この感覚… これが心が通じ合うということ?
【カシウス】 お互いの心が伝わると、 こんな気持ちになるのね…
【カシウス】 御館様の温もり… その優しさを、守りたい
【カシウス】 心の奥から湧き上がるこの力… 御館様のために…
【カシウス】 獣魂『永遠なる陰陽の竜』
カシウスは新たな力に目覚めた
【カシウス】 ふふっ…御館様の手に触れていると、 わたしの心までその温度が届くから… だから、また触れたくなってしまう
カシウスの視線が、 マスターの手に注がれる その視線はとても穏やかだった
【カシウス】 でも、御館様が いやだと言うのなら…
【カシウス】 …………
【カシウス】 少しは、我慢する…
カシウスは名残惜しそうな顔で マスターの手を離した
マスターは、我慢は必要ない こんな手でよければいくらでも と、笑いながら答える
【カシウス】 …本当に、いいの?
【カシウス】 ありがとう、御館様…
そう言って、カシウスは マスターに向かって手を差し伸べた
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