340081203 オティヌス・D. plug・オセ 魔眼『神秘の流言』
あれから数日後─
オティヌスは、同じ隊の イミテーションを騙すのを すっかり辞めていた
【パラケルスス】 でも、それは…
【オティヌス】 …………
【パラケルスス】 魔人に咎められたからではなく、 “騙せない”というストレスを 増幅させるためだな…?
【オティヌス】 …ふふ
【オティヌス】 ふふふ…!
【オティヌス】 我慢した方が、 騙したときの悦びが増すからね
ニヤリと笑う彼女
そして─
再び戦地へと赴く彼女達
【オティヌス】 りゃぁぁっ!!
以前よりさらに強力な幻術を用い、 敵をより凄惨に嬲り殺すオティヌス
【パラケルスス】 …美しい
【パラケルスス】 もはや芸術…! 彼女の騙しと殺しの技術は、 その領域に達している
【オティヌス】 こうして好きに暴れさせてくれるんだ 魔人に従うのも悪くないね
自分の愉悦のために、 現状を受け入れたオティヌスに 新たな力が宿る
【オティヌス】 魔眼『神秘の流言』
それは彼女が、 さらなる力に 目覚めた証であった
敵を殲滅したオティヌスに、 パラケルススが尋ねる
【パラケルスス】 君は弱い自分をどうにかしたくて、 力を得た
【パラケルスス】 だったら…今より もっと強くなってしまったら、 君はどうする?
【パラケルスス】 なにに愉悦を見出すんだい?
【オティヌス】 ふふ…
妖しく笑い、彼女が答えた
【オティヌス】 その時は… 自分自身を騙すのさ 『あたしは弱い』とね
【パラケルスス】 …!
【オティヌス】 そうすれば 永遠に続けられるだろう?
【オティヌス】 この殺戮というショウを
ニヤリと笑った彼女の目は、 底がまるで見えないほど 混沌としていた
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