3401923 フェイルノート 顕現せし抹消の常闇
【フェイルノート】 わずらわしいっ!
戦闘を繰り広げるフェイルノート
彼女はその中で、 マスターの言葉を思い出す
【フェイルノート】 失敗した姫も救いたい…か
矢を放ちながら、 己の過去に想いを巡らせる
彼女はかつて、国の王であった その時、強力な敵を相手に、 味方を顧みない奇策を打った
【フェイルノート】 あれを… “過ち”だとは 思っていない
【フェイルノート】 …つもりだった
【フェイルノート】 でも、本当は… ずっと心のどこかで 引っ掛かっていた…
【フェイルノート】 過ちと『思っていない』のではなく、 …『認めたくない』… それが正しかった…
【フェイルノート】 でも!今は…!!
彼女の中の何かが変わった
【フェイルノート】 はぁぁぁぁぁっ!!
矢を召喚し、放つ彼女
その巨大な力は敵を殲滅する
【フェイルノート】 どう?恐れ入った? これが魔を統べる王の蹂躙よ
それは彼女が新たなる力 『顕現せし抹消の常闇』に 目覚めた瞬間だった
その後、マスターに想いを語る彼女
【フェイルノート】 私も… 昔は、弱き者を救いたいと 思っていたわ…
【フェイルノート】 なのに色々あり過ぎて、 いつの間にかその気持ちを 忘れていたようね…
【フェイルノート】 でも……
【フェイルノート】 お前様を見て、気が付いたわ
【フェイルノート】 過ちを犯すことがダメなのではなく、 そこから何も学ばないことこそが 真の過ち
【フェイルノート】 反省はしても… 後悔はしちゃいけないと
【フェイルノート】 失敗した子も… これからは認めようと 努めるわ……
【フェイルノート】 お前様のように
【フェイルノート】 そこに…どんな輝きが 秘められているか分からないから
そう言って、山菜や木の実を 採り始めるのだった
そして…
「みんな、お待たせ~」 というマスターの言葉と共に、 隊の姫たちの元に帰ってくる彼女
「みんなのためにフェイルノートが 山菜をたくさん採ってくれたよ」 と話すマスター
ありがとう!! フェイルノートにお礼を言う姫たち
【フェイルノート】 !
【フェイルノート】 …みんな
姫たちの中に、 優しさという輝きを見出す フェイルノートだった
そしてバーベキューも終わり 日も暮れた頃、
フェイルノートは一人で 夜空に輝く月を眺めていた
【フェイルノート】 ………
「なにしてるの?」と、 現れるマスター
【フェイルノート】 考えてたの
【フェイルノート】 生きとし生けるものは、 誰しも過ちを犯してしまう
【フェイルノート】 私も過去に 大きな過ちを犯してしまった
【フェイルノート】 その事実を なかなか認められなかったけど… でも、今は…
【フェイルノート】 己の過ちを受け止めようと思える
【フェイルノート】 そして、 それを糧に前に進もうとも
【フェイルノート】 なぜなら…
【フェイルノート】 誰もが平和に暮らせる 世の中を作りたいから
【フェイルノート】 お前様と共に
そう言って微笑んだ彼女は、 月に照らされ、 悪魔的とも言える輝きを放っていた
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