350201213 タスラム・獣刻・バンシー 死叫の氷棺
【タスラム】 こ…このままじゃ…! 誰かが死ぬ…確実に!
戦闘の中、 タスラムは思いを巡らせる
【タスラム】 あたしは不幸を呼び込む死神… なのに、なぜマスターは…
【タスラム】 私の予感は絶対なんだ… 誰かが死ぬと予感すれば、 それは絶対にやってくる…!
――と、その通り、 一人の姫が窮地に陥った
【タスラム】 あぁ…
【タスラム】 ほら、やっぱり…
絶望する彼女
【タスラム】 あたしのせいで…
その瞬間…、
タスラム! 彼女を助けてあげてくれ!! 戦場にマスターの声が鳴り響いた
【タスラム】 !!
【タスラム】 …マスター
なんとか出来るのは… きみしかいない!! 彼女に檄を飛ばす
【タスラム】 …! あたししか…
タスラムは気付く
不吉な予感は100%的中する、 どうすることも出来ないと 諦めていた
【タスラム】 でも、ここに… その予感を覆そうとする人が現れた そして、言ってくれた
【タスラム】 それが出来るのは… あたししかいないと!
【タスラム】 だったら! やるしかない!!
【タスラム】 うおおおおおおおおっ!!
彼女の叫びが戦場に鳴り響く!
マスターのバイブスと 共鳴したことで、 彼女の新たなる力が目覚めた!
【タスラム】 新技!『死叫の氷棺』――ッ!!
自ら生み出した人魂を放つ
彼女は見事、 仲間の窮地を救い、 敵を殲滅するのだった
【タスラム】 ふふっ、あ~、働いた
戦闘後、 タスラムは隊の姫たちから離れ、 森の中にたたずんでいた
そこに、お礼を言いに来るマスター きみのおかげで、 仲間の命が救われたよ、と
…だが、
【タスラム】 ………マスター
ふり向くと、彼女はまた泣いていた
どうしたの?仲間は救われたんだよ と、慌てるマスター
木に寄りかかっていた彼女が、 身を起こしてマスターに言う
【タスラム】 これは…うれし涙だよ
【タスラム】 マスターのおかげで… 変わることができた
【タスラム】 いや…変えることが出来た 自分の宿命を
【タスラム】 もう不吉な未来から、 目を逸らすようなことはしない
【タスラム】 それに…
【タスラム】 仲間に入れてくれて、 ありがとうな
【タスラム】 見捨てずに迎え入れてくれて、 ありがとな
【タスラム】 一人でいたあたしに 話しかけてくれて、
【タスラム】 マジでありがとな!
彼女の涙は、 マスターへの感謝の涙だった
【タスラム】 こ、これからは…!
【タスラム】 あたしの方から、 たくさん話しかけるから… 逃げるなよなっ!
デレたかと思えば、すぐにツン
だが涙を流しながら、 笑った彼女の顔は、 とても眩しく輝いていた
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