Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

View on GitHub

350313211 ソロモン・聖鎖・アテナ ウェディングver. 計画は念入りに

View script in lisp

angel_world.png

ある日のこと、マスターと ソロモンは物資調達のため、 ハルモニアへとやってきた

3503111.png 【ソロモン】 難なく侵入できたわね 事前に警備の薄い場所を 調査していてよかったわ

さすがソロモンだね と、マスターが感心すると ソロモンは当然だという顔をする

3503111.png 【ソロモン】 どんな計画も最初が重要よ 今日は特に 念入りに準備したんだから

3503111.png 【ソロモン】 今日はマスターに私の悩みを 聞いてもらう絶好の機会だもの 1秒も無駄にはできないわ…

3503111.png 【ソロモン】 グラウ、 目的地への最短ルートを確認して

【グラウ】 承知しました

forest.png

しかし、 そうして辿り着いた先は 街ではなく、街外れの森だった

どうして森に? と、尋ねるマスター

3503111.png 【ソロモン】 ふふっ、 ここには店に売っていない 珍しい香草があるのよ

3503111.png 【ソロモン】 薬草としても効果があるみたいなの 以前、カリスに教えてもらって…

3503111.png 【ソロモン】 それに、ここなら誰もいないし 相談するにはうってつけよね

【グラウ】 ソロモン、会話の途中ですが報告です 男性を一人、発見しました ハルモニア兵ではないようです

3503111.png 【ソロモン】 こんな森に一人で…? 見られると面倒ね… あの木の陰に隠れましょう!

そんなときだった ソロモンの後を追うマスターが、 うっかり荷物を落としてしまう

音で顔をあげた男性は、 マスターたちを見て驚き、 固まってしまった

ソロモンは すかさずマスターを隠し、 ゆっくりと男性に話しかける

3503111.png 【ソロモン】 そのまま動かないで、 私たちは香草を採りにきただけなの

3503111.png 【ソロモン】 すぐに立ち去るわ、 だから、私たちのことは忘れて…

ソロモンは男性にそう告げて 森を去ろうとしたが、 待ってくれ、と男性に声をかけられる

自分は仕立屋で染料の草を探していた 怪しい者ではないので、 話を聞いてほしい、と言う

ソロモンはマスターを一瞥し、 うなずくのを確認すると、 警戒心を保ったまま口を開いた

3503111.png 【ソロモン】 …いいわ、 それで、話というのは なにかしら?

仕立屋は、ソロモンに着てもらいたい ドレスがある、どうしても貴女が必要 なのだ、と必死に頼み込んできた

3503111.png 【ソロモン】 …え? ええっ!?私がドレスを!? そんなこと、急に言われても…

仕立屋は、貴族にドレスを依頼された が、試着や採寸なしで完璧に作らねば 処罰されてしまう、とのこと

途方にくれていたが、ここで貴族と 同じ体型のソロモンと出会えた、 これこそ神の啓示だ、と言う

3503111.png 【ソロモン】 協力してあげたいけど、 貴族と関わるのは 私たちにとって危険なことなの

3503111.png 【ソロモン】 だから、申し訳ないけど 別の人を探してくれる?

ソロモンにそう断られ、 仕立屋はがっくりと肩を落とす

マスターは 仕立屋がかわいそうになり 協力してあげよう、とソロモンに頼む

3503111.png 【ソロモン】 マスター… 貴方に頼まれて、 私が断われると思う?

3503111.png 【ソロモン】 うーん… できるだけ手短に終わらせてね?

仕立屋は大喜びでお礼を言い、 気が変わらないうちに行こう、 と、近くの作業場に案内された

church_room.png

3503111.png 【ソロモン】 ドレスって、 ウェディングドレスだったのね

仕立屋は試作品のドレスを着た ソロモンを見て、 完璧な仕上がりに感動していた

これで本番は安心だ、ありがとう と、仕立屋は大喜びだった

一方マスターは、いつもとは違う ソロモンの姿に見とれていた 髪型も変えて、まるで別人のようだ

3503111.png 【ソロモン】 ねえマスター、このドレスで 変装すれば、斬ル姫だとバレずに マスターを護衛できるわね

3503111.png 【ソロモン】 このまま、このドレスを 借りられないかな?

仕立屋は、それは無理だ、 もしドレスのデザインが盗まれたら 自分の首が飛んでしまう、と言う

マスターは仕立屋の言い分を聞き、 しかたないね、ドレスは諦めよう と、ソロモンに話す

3503111.png 【ソロモン】 マスター、 諦めるのはまだ早いわ

3503111.png 【ソロモン】 私たちは彼に協力したのだから、 その代わりにドレスを借りたい、 という交渉も可能だと思うけど?

そういう考え方もありだと思う、 だけど、彼の安全を優先したいんだ と、マスターは意見を曲げなかった

3503111.png 【ソロモン】 そう、わかったわ それじゃあ、着替えていきましょう

その時、待ってくれ このまま送り出すことはできない と、仕立屋が二人を止める

3503111.png 【ソロモン】 どういうこと? まさか… 誰かに、私たちのことを知らせた?

ソロモンがそういって武器を構えると 仕立屋は慌てて、そうじゃない、 お礼がしたいのだ、と言い出した

命の恩人の頼みを断ろうだなんて 自分は恥知らずだと反省した、 このドレスを着ていってくれ、という

3503111.png 【ソロモン】 でも、身に危険が及ぶのでしょう?

だからデザインを少し変えよう、 これで街に出れば宣伝にもなる と、仕立屋は手直し作業に取りかかる

仕立屋は、マスターが恩を盾にせず、 自分の安全を考えてくれた優しさで 目が覚めたのだ、と話す

3503111.png 【ソロモン】 さすが、マスターね…

ソロモンは、マスターが駆け引きを せず、心で人の気持ちを動かした ことに感心した

3503111.png 【ソロモン】 マスターならきっと、 私の悩みも解決してくれるはず

3503111.png 【ソロモン】 私が仲間の斬ル姫と もっと仲良くなれる方法を 教えてくれるに違いないわ…

Next: 350313212

Back to index