350321211 ティファレト かつての過ち
マスターの隊に新しい姫が入った
【ティファレト】
ティファレト・聖鎖・
ミカエル、主様の命を持って
神の慈悲を与えます
【ティファレト】
主様の命とあらば、
いかなる困難も
乗り越えてみせましょう
彼女の名はティファレト、 マスターを主様（あるじさま）と呼び とても言うことを聞く
今日のおかずは何にしようか？ と日常生活の中の何気ない質問にも、
【ティファレト】
主様の思うままに…
私はなんでもありがたく
頂戴いたします
己の意見を述べることを嫌い、 すべてをマスターに委ねているのだ
そして、戦闘では…
【ティファレト】
はぁぁぁぁぁっ！！
その腕はとてつもなく高く、 瞬く間に敵を蹴散らしてゆく
【ティファレト】
主様…勝利をあなたに捧げます
彼女が入隊してから、 隊の戦力が飛躍的に上昇した
しかし彼女は増長するどころか、
【ティファレト】
いいえ、これもすべて
主様のお導きのおかげです
【ティファレト】
私が自ら行動すれば…
必ず間違った方向に
進んでしまいますから…
そんなことはない、 きみは立派だよ と、マスター
【ティファレト】
立派なのは…主様です
【ティファレト】
隊の姫たち皆に慕われ、
いつも正しい采配をし、
世の平和のために戦っています
【ティファレト】
そんな主様を尊敬しています
【ティファレト】
それに比べ私は…
【ティファレト】
過ちを犯してしまいました…
【ティファレト】
皆を…正しい道に
導くことができなかったのです…
【ティファレト】
ですから完璧な主様の元で、
己の力を役立てられることが
本当に嬉しいのです
微笑む彼女
そんな彼女に対し、 マスターは告げる
キミは…間違っている …と
【ティファレト】
それは…
どういうことですか…？
キミに見せたいものがある、 付いてきて と誘うマスター
【ティファレト】
………
【ティファレト】
私は…どのような過ちを……
彼女が不安な目を覗かせた
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