350321212 ティファレト 進むべき道の先
【ティファレト】 な、なぜ… このような所に…?
険しい山道を登っている マスターとティファレト
…と、2人の前に
【ティファレト】 …別れ道
う~ん、どっちだと思う? とマスターが尋ねる
【ティファレト】 そ、それは… 主様の思うままに… 私は付き従います
じゃあ右かなと、進むマスター その後を付いていくティファレト
…が、早速、
【ティファレト】 これって…
【ティファレト】 遭難…してますね…
ね? 早速、正しくない 采配をしたでしょ…? と苦笑いのマスター
【ティファレト】 い、いえ…! 運が悪かっただけです 主様は間違っていません
と擁護する彼女
だがその後も、 歩けると判断した道が崩れ、 川に落ちたり、
熊に出会って、背を向けて走ったら 逆に追いかけられたり… と、散々な目に遭う
【ティファレト】 はぁ…はぁ… もしかして、主様が 見せたかったものとは…
【ティファレト】 このお姿ですか…? 完璧ではない ご自身の姿をあえて…
ね、きみは間違ってただろ? 僕なんて完璧どころか こんなもんだよと笑うマスター
それに、まだ他にも 見せたいものもあるし とマスターが言う
【ティファレト】 …え?他にも…?
そして、ある程度進むと、 また別れ道が現れた
【ティファレト】 今度は…どちらに…
すると…
きみが選んでよ、 どっちに進めばいいか とマスターが彼女に頼む
【ティファレト】 !
【ティファレト】 し、しかし…
戸惑う彼女
僕が選ぶと、間違っちゃうから とマスター
【ティファレト】 それは… 私が選んでも同じです
【ティファレト】 言いましたよね…? 私は過ちを犯したと…
【ティファレト】 正しい方向には…導けません…
悲し気な目を見せる彼女
それでも…いや、そういう君だから 選んで欲しいんだ…僕たちが進むべき 道をとマスターが真剣な目で訴える
【ティファレト】 ……
2人の目の前には、 獣道と普通の道が…
【ティファレト】 野生の獣は最短のルートを選ぶはず… こちらが…近道だと思います
ためらいながらも、 彼女は自ら道を指し示した
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