Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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360031214 テュルソス・D. plug・フォルネウス 魔眼『篭絡の論術』

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今夜も、マスターの隊では 任務終わりの宴会が開かれていた

宴会の中心は今日もテュルソスで、 姫たちは彼女の活躍を讃えて 飽きることなく乾杯をくり返している

3600311.png 【テュルソス】 ふふふっ、グラスが空いちゃったね 次はこれを開けちゃおうかな? 私が仕入れた上質なリキュールだよ…

ふと気がつくと、 起きているのはマスターと テュルソスのふたりだけになっていた

姫たちはテュルソスの話術に乗せられ 言われるがままに杯を重ねた結果、 全員が酔い潰れてしまっている

寝転がる姫たちを介抱するマスターに テュルソスが声をかけた

3600311.png 【テュルソス】 ねぇ、マスター… 一杯だけ、付き合ってくれない?

マスターは、 テュルソスの誘いなら断れないな、と 介抱がひと段落し、彼女の前に座る

テュルソスのおかげで隊は平穏だし、 戦闘でも活躍してくれるし… いつも助かっているよ、とマスター

3600311.png 【テュルソス】 ふふっ…どういたしまして これはそれほど強くないお酒だから、 君でも大丈夫だと思うけど…

テュルソスが渡したグラスを受け取り マスターはその中身を一気に飲み干す

3600311.png 【テュルソス】 へぇ~… 結構、飲めるんだ?

日頃のお礼の意味も込めて、 今日はとことん付き合うよ と、マスターは笑う

3600311.png 【テュルソス】 ふふふっ… そうこなくちゃ 楽しい夜になりそうだね?

3600311.png 【テュルソス】 君と飲むお酒は最高だねぇ… 私も酔ってきちゃったみたい

何杯か飲んだあと、 酔って上機嫌になったテュルソスは マスターに自分のことを語り始めた

3600311.png 【テュルソス】 ねぇ、マスター 私がドミネイトされた 悪魔フォルネウスはねぇ…

3600311.png 【テュルソス】 巧みな話術で相手の懐に入り込み、 敵さえも味方に引き入れてしまうんだ

3600311.png 【テュルソス】 そして、他人を都合よく動かして すべて思い通りに進められるってわけ

テュルソスはそういうと、 自嘲気味に笑った

3600311.png 【テュルソス】 君はすごいって言ってくれたけど、 私にとってはたやすいことなんだ

3600311.png 【テュルソス】 そうやって適当に、ただ要領よく、 目的もなく過ごす毎日は退屈で… 寂しかった

テュルソスの意外な言葉に マスターは驚き、彼女を見つめる

テュルソスはその視線に気づくと、 今度は嬉しそうに微笑んだ

3600311.png 【テュルソス】 ふふっ… でもねぇ、君たちを見ているうちに 忘れていた気持ちが蘇ってきたんだ

3600311.png 【テュルソス】 目標に向かって突き進む、 諦めない気持ち…

3600311.png 【テュルソス】 そして、誰かを心から信頼する まっすぐな気持ち

テュルソスは熱のこもった目で マスターを見つめる

3600311.png 【テュルソス】 君の側にいることで 私にも目的ができた だから、もう寂しくない

3600311.png 【テュルソス】 目標に向かって進むマスターを ずっと守っていこうって… そう決めたんだ

その決意が、テュルソスの 新たな力を目覚めさせる

3600311.png 【テュルソス】 魔眼『篭絡の論術』… この新しい力で、 私が君を支えてあげるね

そういって微笑むテュルソスが、 マスターには眩しく輝いて見えた

3600311.png 【テュルソス】 ふふっ… つい熱く語っちゃった こんなの、私らしくないかなぁ?

3600311.png 【テュルソス】 恥ずかしいから、 この話は私とマスターだけの秘密…ね?

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