360051214 ケーリュケイオン・獣刻・フギン 獣血『賢鴉の思考』
隊に加入して月日が経ち、 仲間の斬ル姫たちとも すっかり馴染んだケーリュケイオン
【ケーリュケイオン】
あははっ!
そうそう、野菜もいいけど
あのお肉も美味しかったよね~
昨日の晩御飯の話で 仲間と盛り上がる様子を、 マスターは微笑ましい気持ちで眺める
今度はひとりでいる彼女を見かけ、 さっきは楽しそうだったね と、マスターが話しかけると…
【ケーリュケイオン】
さっきって…
なんのこと?
【ケーリュケイオン】
え?
私が、みんなと
楽しそうに話していたって?
【ケーリュケイオン】
うーん…
もう忘れちゃった♪
ねぇ、そんなことより…
【ケーリュケイオン】
さ~て、ここで問題です♪
【ケーリュケイオン】
マスターはこの間のこと、
ちゃんと覚えてる?
マスターが、なんのことかと 考えていると…
【ケーリュケイオン】
も~っ!
二人の大切な思い出なのに、
忘れちゃったの~?
【ケーリュケイオン】
じゃ、特別にヒントをあげる♪
これで答えられなかったら…
ふふっ、どうしよっかなぁ?
そう言って不敵に微笑む彼女を マスターは、じっと見つめて ヒントを待つ
【ケーリュケイオン】
…ッ!
マスターの視線を受け、 赤くなる顔を隠すように、 慌てて顔を背ける彼女
【ケーリュケイオン】
や、やっぱりヒントはなし!
がんばって思い出してよ!
マスターは思考を巡らせ、 二人の思い出という言葉から あのデザート事件かな、と答えを出す
【ケーリュケイオン】
へぇ~!正解だよ!
なかなか賢くなってきたじゃない♪
マスターは照れながら、 ケーリュケイオンがいろんな質問で 鍛えてくれるおかげだ、と笑う
【ケーリュケイオン】
あははっ
私の勇者様には、
もっと賢くなってもらわなくっちゃ♪
そう言うと、杖を持ち マスターに真面目な表情を 向ける彼女
【ケーリュケイオン】
この杖はね、思考の鍵なんだ
私の思考力を最大限に解き放って
真相に至る扉を開けてくれるの
【ケーリュケイオン】
ま、もともと思考力には
自信があるんだけどね
【ケーリュケイオン】
だけど、これまで
本気で解決したいと思える
謎には出会えなかった
【ケーリュケイオン】
簡単すぎて退屈しちゃって…
やる気がでなかったんだよね~
【ケーリュケイオン】
でも、マスターと一緒なら
どんな謎にも本気で取り組める…
【ケーリュケイオン】
あなたの存在が、
私のやる気の扉を開ける
鍵だったのかもね♪
本当にそうなら嬉しい と、微笑むマスター
【ケーリュケイオン】
ふふふっ…
そんなマスターの心の扉の鍵は
どこにあるんだろうね~?
いたずらっぽく微笑む彼女に、 自分の心の扉はもう開いてる と、マスターは真面目な顔で返す
【ケーリュケイオン】
え…っ?
ケーリュケイオンといると楽しいし、 自分にとって大事な存在だと思う
自分だけ楽しいんじゃ不公平だから ケーリュケイオンの心の扉の鍵も 探さないとね、とマスターは笑う
そのマスターの真っ直ぐな想いが、 ケーリュケイオンの心の扉を 優しくノックした
【ケーリュケイオン】
な~んだ、そういうこと
私の心の鍵…
こんなに近くにあったなんてね…
【ケーリュケイオン】
ふふふっ
なんか照れちゃうけど…嬉しいな
ありがとう…
マスターと心を通わせ、 お互いを想い合う気持ちが、 彼女にまた新たなるスキル…
獣血『賢鴉の思考』 を与えていた
【ケーリュケイオン】
ねぇ、マスター…
【ケーリュケイオン】
私は忘れっぽいけど、
あなたとの大切な時間は
ちゃんと覚えているんだよ
【ケーリュケイオン】
あの時のマスターは、
ちょっとだけかっこよかったし…
【ケーリュケイオン】
つまり、私の心の扉を開くのは
誰なのか…
【ケーリュケイオン】
今のあなたなら…わかるよね?
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