360061201 ミストルティン・獣刻・ドリュアス 幼枝の真価
【ミストルティン】
木は…
大地から養分をもらわないと
生きてはいけないけど…
【ミストルティン】
大きな木は…
鳥や虫や人…
命を癒す力があるのです
【ミストルティン】
…あ！
【ミストルティン】
どこへ行かれるのですか、
マスター様？
【ミストルティン】
え？外出…！？
それでは私も御供いたします
【ミストルティン】
このミストルティン、
マスター様が行かれる場所なら、
どこへでもついて行きます
…と、マスターの後に続き、 街に出ていく一人の斬ル姫
彼女の名はミストルティン
木の精霊『ドリュアス』を 獣刻（プラント）され、 トレイセーマよりやって来た
【ミストルティン】
え？これ以上は
ついてこなくていい…？
【ミストルティン】
そんな…嘘ですよね？
嘘だと言って下さい！
いや、個人の買い物だから、 付き合わせちゃ悪いし
にこやかに返すマスターに対し、
【ミストルティン】
何をおっしゃっているのです…？
今までの明るい雰囲気から一変、 少し危ない目つきに変化する
【ミストルティン】
たとえ世界が壊れようとも、
私とマスター様は
一緒にいなければならないのです
【ミストルティン】
そう…そうなのです…
だから、
ずっと一緒にいられるように…
【ミストルティン】
ツタで縛りつけてしまいましょう
そうすればずっと一緒ですよね？
…ふふっ、ふふふっ…
決して冗談めかして 言っているのではなく、 彼女はあくまで本気だ
【ミストルティン】
マスター様がいれば、
きっと私は無敵なのです…
【ミストルティン】
だから、絶対に
離さないでくださいね？
絶対ですよ…？
【ミストルティン】
さもないと…
【ミストルティン】
本当にツタで
縛りつけてしまいそうです
うふふふふ
そう言うと、 スカートの裾のツタが ざわざわと動く
彼女のマスターへの執着ぶりは 少し異常なものがあった
そんな、ある日の戦闘にて─
相手はかなりの強敵で…
【ミストルティン】
ぐっ…！
【マサムネ】
大丈夫か？
【ミストルティン】
……ありがとう
彼女の窮地を救ってくれたのは、 マサムネだった
【マサムネ】
拙者に掴まれ
だがミストルティンは……
【ミストルティン】
…！
【ミストルティン】
勝機が…見えました
【マサムネ】
…ぬ？
敵の攻撃がマサムネに襲い掛かる
だがミストルティンは 彼女を助けようとはせず、
注意がそちらに向いているのを 利用し、敵に攻撃を仕掛けたのだった
【マサムネ】
…なっ！
【ミストルティン】
悪く思わないで
これも…
【ミストルティン】
マスター様のためなのです
その目からは狂気すら感じられた
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