360081211 悪魔グリダヴォル 生と死の狭間で
マスターの元に新たな姫が入隊した
【グリダヴォル】
私はグリダヴォル・
D(ドミネイト).plug(プラグ)・
ムルムル
【グリダヴォル】
よろしくね
そう言って入ってきた彼女だが、 入隊以来、仲間の姫と あまり話をしようとしない
馴染めない、嫌っている… そういった雰囲気ではなく 興味がなさそうなのだ
【グリダヴォル】
まぁ、私のことは気にしないでよ
…と言う彼女だが、
姫たちの話によると、 みんなの輪から離れたところで、 いつも独り言を言っているらしい
それを聞いたマスターは、 彼女に声を掛けるが…
【グリダヴォル】
あ、ごめんね、忙しいから
と、取り合ってもらえない
そんな、ある日のこと…
【グリダヴォル】
…本当に？
彼女が誰かと会話をしている
【グリダヴォル】
場所はどこ？
【グリダヴォル】
わかった
【グリダヴォル】
今すぐ様子を見に行こう
どこ行くの？ と尋ねるマスター
【グリダヴォル】
…！
噂通り、一人で話している姿を 発見したマスターは、 彼女に声を掛けたのだ
【グリダヴォル】
…な、なんだ、君か
多少、驚いた様子を見せた彼女
【グリダヴォル】
よ、夜も遅いし、
今日はもう眠るよ
すぐにその場を離れようとする
しかしマスターに 誰と話してたの？ と聞かれ、足を止めた
【グリダヴォル】
………
【グリダヴォル】
誰と…って…
【グリダヴォル】
なんで…そう思ったの？
さっきのは独り言っていうより… まるで相手がいる雰囲気だったから と、答えるマスター
【グリダヴォル】
………
【グリダヴォル】
…ふ～ん
マスターの言葉を聞いた彼女は、 こう切り出した
【グリダヴォル】
紹介するね、私の従者のロズ
【グリダヴォル】
………
…え？ だがマスターは、 返事に困り…
【グリダヴォル】
その反応…やっぱり見えないか…
君にならと思ったんだけど…
【グリダヴォル】
ああ、気にしないでよ
僕には見えないけど… どういうことか説明して …と、お願いするマスター
【グリダヴォル】
わかった、いいよ
【グリダヴォル】
私がドミネイトされたのは、
悪魔ムルムル
【グリダヴォル】
その影響だと思うけど、
私には死者の霊が見えるし、
お話も出来るの
【グリダヴォル】
あ、変な女だと思ったでしょ？
いや、驚いたけど… 君の言葉を信じるよ と、答えるマスター
【グリダヴォル】
ほんとに？…ありがと
さらに言葉を紡ぐマスター
それで、 さっきはなにを話していたの？
少し深刻そうだったけど… と彼女に尋ねる
【グリダヴォル】
…！
そ、それは…
【グリダヴォル】
どうやら…
困っている死者の霊が
いるらしいんだ
少し心配そうな顔で、 彼女が事情を語り始めた
Next: 360081212