360141212 プタハ・D. plug・ブエル 進め強き子よ
【プタハ】 う…いつの間にか、 夜が明けてしまったか
【プタハ】 なかなか骨が折れる相手だったな 大丈夫か、我が愛しき子よ?
問題ないよ――
マスターはそう応えようとするが
【プタハ】 大丈夫か!? マスター!?
明らかに不調そうなマスターだが 首を降り、大丈夫だと強がる
プタハは、その言葉を信じず マスターの額に手を当て その状態をみる。
【プタハ】 これは…! 先ほどの戦いで、 毒を受けたのか!?
【プタハ】 待っていろ、すぐに 我が治してやるからな!
プタハは慌てた様子で、 マスターの衣服を脱がし 治療を始めるが…
【プタハ】 ううむ…これは… 厄介な毒だな、我でも 時間がかかってしまう…
気にしないで、とマスターは ふらつきながら立ち上がり、 尚も目的地へと向けて歩く
【プタハ】 待つのだ、マスター 時間はかかるが、 毒が消えるまで安静にしよう
【プタハ】 そなたが目を覚ます頃には、 我の治療の効果も出ているだろう だから、しばしここでお休むのだ
街の人が待ってるんだ… 朦朧とした意識で 進み続けるマスター
【プタハ】 むうう…ならば母が そなたを背負うというのはどうだ? 他の姫も心配しておるしな
プタハの提案に首を 横に振り続けるマスター
ここでプタハや他の姫の体力を使うと 街に着いた際に影響があるからと 考えたからだった
身体に毒が残ったままの状態で フラフラしながらも進むマスターは ついに目的の街へと辿りつく
街の中には未だに魔獣が潜んでいた さっそく、マスターは キル姫達に戦闘への指示を出していく
【プタハ】 待て待て! 我が子よ! その状態で指揮するつもりか?
【プタハ】 無茶をするな! 無理にマスターがやらずとも!
確かに調子は悪いが そこまで心配される程ではない マスターはそう思っていた
それなのに、プタハがこうまで 心配するのは自分が 頼りないからなのだろうか?
そんな気持ちをマスターは プタハにぶつけてみる
【プタハ】 そんなことは… 違う、我は…
【プタハ】 いや…そう思われて しまったと言うことは…
プタハは困ったような 悲しいような、複雑な 表情でマスターを見つめる
【プタハ】 …分かった、マスター その力、母に見せてみよ
【プタハ】 安心せよ…我がその 背中を見守っているぞ
プタハの言葉に頷き、 マスターは戦いの場へと 踏み込んでいく――
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