360201214 ネス・神令・スクルド 黄昏『運命の支配者』
あれから数日後
先の戦いで、マスターと バイブスが共鳴したネス
だが…
【ネス】 ………
【ネス】 不快です
はっきりとマスターに告げる彼女
【ネス】 バイブスが共鳴してしまったことで、 わたしの行動が 変化しつつあるからです
【ネス】 厳しくする…そう言いながら、 あなたや他の姫のペースにハマり、 規制が緩く、無駄が多くなっている
【ネス】 そんな気がしてなりません
と、マスターを見据える彼女
【ネス】 でも…
【ネス】 それが必ずしも悪いことではない… そう思い始めているわたしがいるのも 事実
【ネス】 自分にとっては無駄と感じることが… 実はこの隊が上手く機能する 秘訣なのかも知れない
【ネス】 そう思うと、ほんの少しだけ、 みんなに歩み寄ることも出来ました
【ネス】 だからでしょうか…?
【ネス】 最近では…今までになかった “絆”のようなものすら 感じられるのです
彼女の言う通りだった
隊の姫を想うことで、 彼女は新たなるスキル 黄昏『運命の支配者』を身に付ける
【ネス】 これはわたしにとって未知の体験
【ネス】 どうやら、この隊は…
【ネス】 いえ、あなたという人は…
【ネス】 支配しようと思っても、 できないみたいですね
初めて彼女が優しく微笑んだ
【ネス】 ……でも!
【ネス】 だからと言って、 バイブスのことは完全に 理解したわけじゃないし、
【ネス】 受け入れたわけでもありませんから
【ネス】 ということは、つまり! あなたをまだ『マスター』と 認めたわけではないということです
【ネス】 だから…
【ネス】 あなたのことはマスターではなく、
【ネス】 『お兄ちゃん』と 呼ばせてもらうことにします
【ネス】 『支配』が無理なら…
【ネス】 手の掛かる兄として、 しっかり者のわたしが 『面倒』みてあげますから
そう言って微笑んだ彼女の瞳は、 今までにない優しさに満ちていた
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