401722013 スイハ ウェディング 『零式・祝言の光射』
意を決したスイハの矢が 部屋の窓から飛び 天高く、雲を貫く――
すると夜の曇り空の切れ目から まっすぐに、一筋の月光が 差し込んできた
【スイハ】 これは…!
『零式・祝言の光射』 スイハが新たな技のきっかけを つかんだ、その瞬間だった
じゃあ、二人で仕上げをしようか この晴れ間が続くように… と、さらにマスターはスイハへ告げる
【スイハ】 仕上げ…?
【スイハ】 ふふっ…かわいらしい 確かに、古い東国の文献には こんなものもありました
てるてる坊主… スイハとマスターは 一緒にそれを手作りした
【スイハ】 晴天の願掛け… てるてる坊主、てる坊主…
【スイハ】 そうですね… ただ心で祈り願うよりも こうして、姿や形があったほうが…
スイハは 手にしたてるてる坊主を 軒先に掲げた
月光がスイハの衣装を照らす… 明日はもっと晴れるといいね、と マスターはスイハに言った
Next: 401722014