416103090 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー かけがえないアナタへ 後編 かけがえないアナタへ 3話 9 - 不可欠な痛み-9 不可欠な痛み-9 不可欠な痛み 9話
【ユグドラシル】 お帰りなさい、愛しい子らよ
【ティルフィング】
ただいま戻りました…
【ユグドラシル】 その様子だと、戦いの始まりだけで なく、あなた達の真実も知って しまったようね…
【ティルフィング】
はい…
どうして異族が生まれたのか
異族とは何なのか
【ティルフィング】
全て理解しました…
【アルテミス】
その上で、数多くの検証も繰り返し
ました
【アルテミス】
異族を生み出すことなく、
世界を維持し続ける方法はないのか
【ユグドラシル】 残念だけれど… その検証はすでに神々の手によって 為されたわ
【ユグドラシル】 そして答えも…
【ティルフィング】
はい…
私達も確認しました
【ティルフィング】
天上世界の維持には…
異族が必要不可欠だということを
【ユグドラシル】 神々の「箱庭実験」が終わったことで 世界線の増大は収まったの それでも…
【ユグドラシル】 可能性は広がり続け、 消費されるマナは増え続けたわ
【ユグドラシル】 世界線の一つ一つが複雑に分岐し 枯れた枝がマナへと還って 他の世界線を支える
【ユグドラシル】 その摂理の中に…異族の存在も いつしか含まれてしまった
【ティルフィング】
私達が天上世界に上がったときから、
異族の出現は必然だったんですね
【ティルフィング】
全ての可能性に分裂した私達は
イミテーションとして彷徨いながら…
【ティルフィング】
異なる世界線の自分達とも
出会っていた
【マサムネ】
考えてみれば、拙者達と同じ武具を
異族が使っているのも不可解だった
のだ
【マサムネ】
同じ武具種の分類である必然性など
ないはずなのだから
【ユグドラシル】 神々にとってあなた達の存在は イレギュラーだったの
【ユグドラシル】 キラープリンセス計画は紛れもなく 人類が編み出した反撃の一手よ
【ユグドラシル】 それすらも利用することにしたのは 神々の意地とも言えるでしょう
【パラシュ】
神々にも理想があった
その点は理解できるよ
腹は立つけどね
【マサムネ】
あれから幾度も滅びゆく世界線を
観察し、異族化する同胞達を目にした
【マサムネ】
そして…拙者達には二択しか
残されておらぬという結論に
達したのだ…
【ユグドラシル】 そうよね…
【ティルフィング】
異なる世界の「私」達を異族化させ
続けてこの世界を存えさせるか
【アルテミス】
全ての世界線を維持させて、
終焉を早めるのか
【ロンギヌス】
どちらも…残酷です…
【フライクーゲル】
みんながヘアピィにならないと
ベァッドだよ…
【ユグドラシル】 それでも、どちらか選ばなければ ならないわ あなた達の認識は正しい
【ユグドラシル】 異族を生み出せば私への負荷が減る だけでなく人間同士の争いも減る でしょう
【ユグドラシル】 共通の「敵」がいれば、 きっと団結できるはずよ
【アルテミス】
それが…ある種の平和にも繋がると
言いたいんですね
【ユグドラシル】 ええ、そう 私も力を取り戻せるかもしれないわ ただ…
【ユグドラシル】 数多の「あなた達」が犠牲になるわね
【ティルフィング】
それを拒否するのなら、
ユグドラシルへの負荷は際限なく
増大していき…
【ティルフィング】
世界の終焉が早まります
【ユグドラシル】 出来る限り長く維持できるよう 私も努めるわ
【ユグドラシル】 あとは…あなた達がどのような 決断をしても、それを受け入れる
【マサムネ】
どのような…と言われてもな
【ティルフィング】
あの…終焉について、もっと詳しく
教えていただけませんか？
【ティルフィング】
世界の終わりがどのようなものなのか
詳しく知っておけば、それを回避する
別の方法も見出せるかもしれません
【アルテミス】
それは良いですね
【マサムネ】
敵を知り 己を知れば
百戦危うからず というな
【ユグドラシル】 終焉について… 困ったわね…
【ティルフィング】
どうしました？
【ユグドラシル】 ごめんなさい あなた達に終焉のことを教えるわけ にはいかないの
【ユグドラシル】 もう少し正確に言うと… “終焉”に関わらせるわけには いかないのよ
【ティルフィング】
そんな…！
どうしてなんですっ？
【ユグドラシル】 あまりに危険過ぎるの… きっと「知って」しまった瞬間、 飲み込まれる
【ユグドラシル】 “終焉”は…そういう存在だから お願い…知ろうとしないで… 関わってはいけない…
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