50101301 常守朱ストーリー 法なき世界
【常守朱】 さっきは失礼しました 私がドミネーターを起動していたら すぐに片がついたのに
そう言ってドミネーターを見つめる 朱の表情はどこか暗かった
【常守朱】 わかってます… 異族は人間を捕食するんですよね?
【常守朱】 でも、異族も人間の形をしてる… 赤い血も流す…
【常守朱】 異族がなんであるかは分かっていない でも、襲ってくるから殺すしかない 殺すしか、今は方法がない…
【常守朱】 本当に、それでいいのでしょうか…
自分の言葉にハッとして 打ち消すように朱は首を振った
【常守朱】 …この世界に来たばかりの私に こんなこと言う資格ないですよね…
【常守朱】 とっくにそんなことは議論されている でも、対案は見つからなかった だから、今こうして異族を狩っている
見つめていたドミネーターを下ろし 朱は空を見上げた
【常守朱】 異族が人間でない以上 法で裁くことはできません
【常守朱】 シビュラも人間以外の脅威と判断して デコンポーザーを起動するのかな…
【常守朱】 シビュラ、か…
【常守朱】 そもそもこの世界に 私たちのルールを持ち込むことが ナンセンスなんですよね、きっと
【常守朱】 この世界じゃ私 何もできないんですかね…
そう言って朱は 力なく笑った
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