50172103 制服グリモワールストーリー 『エロイムアリア』
一週間後…
とうとう迎えた演奏会の当日
【グリモワール】
大丈夫…
あれだけ特訓したんだもの…
絶対に…大丈夫…
指揮者が構える 遂に始まる本番 しかし…
【グリモワール】
…！
【グリモワール】
ダメ…！緊張で…
指が動かない…！
手は震え、顔も真っ青になる彼女
【グリモワール】
このままじゃ…！
その目に飛び込んできたものは…
【グリモワール】
！！
【グリモワール】
…クロ…ピヨ…
体育館の一番後ろで、 大きく羽を羽ばたかせて 応援しているクロピヨ
…を持つマスター
【グリモワール】
…マスター
【グリモワール】
ありがと！！
次の瞬間、彼女の手が 高貴な光を帯び始めた
【グリモワール】
動く…！指が動く！！
もう大丈夫！
めちゃくちゃ…
【グリモワール】
楽しい！！
会場から起こる拍手喝采！ それは今まで聞いたこともないような 素晴らしい演奏だった
【グリモワール】
マスター、ワタシ…
【グリモワール】
できたよ！！
放課後─
夕焼けが差し込む渡り廊下を 一人歩くマスター
気が付くと、 廊下の向こう側に…
【グリモワール】
…あ…あの…
【グリモワール】
キミのおかげで…
ちゃんと演奏できたわ…
そ、その…ありが…
選択肢:
- ちょっとリズムが走ってたね → select_label_01へ
- あのパートはもう少しイケたでしょ？ → select_label_02へ
- 練習の時の方が良い部分もあったなぁ → select_label_03へ
キミのおかげで… ちゃんと演奏できたわ… そ、その…ありが…
select_label_01:
【グリモワール】
…！指揮者みたいに言って…ふ～ん
select_label_02:
【グリモワール】
…！評論家みたいに言って…ふ～ん
select_label_03:
【グリモワール】
…！コーチみたいに言って…ふ～ん
select_label_end:
【グリモワール】
あっそ！
【グリモワール】
でぇ！？だから、なに！？
別に、キミに気に入られるために
吹いてるわけじゃないから！！
その答えに微笑むマスター
【グリモワール】
……ふふ…ふふふふ
【グリモワール】
ありがとう
その事を教えてくれて…
【グリモワール】
ワタシは…人から上手いって思われる
演奏をしなきゃって…
ずっと思ってた…
【グリモワール】
でも…
【グリモワール】
そうじゃないってキミは教えてくれた
音楽は人の目を気にするものじゃなく
自分をさらけ出すものだって
【グリモワール】
それがわかったら…
嫌いになりそうだった吹奏楽が
急に楽しくなった
【グリモワール】
なんだか…
キミに魔法をかけられたみたい！
彼女の瞳に、 もう不安の陰りは無かった
【グリモワール】
…あ…あの…
これ…
意を決したように、 手紙を差し出す彼女 もしかして…ラブレター？
【グリモワール】
バ、バッカじゃないの！？
招待状よ！！
【グリモワール】
お礼に…高貴な
ワタシの特別演奏会に
招待したげるっての！！
【グリモワール】
ラブレターなわけないでしょ！
バカッ！大バカッ！！
真っ赤になって怒る彼女は、 とてもいじらしく可愛かった
【グリモワール】
まったく…
【グリモワール】
音楽も…恋も…
魔術で上手くいくなら
どんなにラクか
【グリモワール】
でも…だから楽しいんだけどね！
本当にラブレターじゃないの？
【グリモワール】
うるさい！！
からかうマスターに、 顔を真っ赤にして怒る グリモワールだった
【グリモワール】
…ぅ、う～ん
ゆさゆさと体を揺らされる彼女
【グリモワール】
あ、あれ…？マスター…
どうしたの？ ニヤニヤしながら 寝てたけど…
【グリモワール】
………え
【グリモワール】
…なんだ…夢か…
【グリモワール】
マスターと
２人っきりの演奏会…
したかったな
何か言った？とマスター
【グリモワール】
何でもないっ！バカッ！！
また幸せな夢が見られますように… 微笑みながら、再び眠りにつく グリモワールだった
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