50291201 アルベル 想いのカケラ
【アルベル】 いやよ
アルベルが依頼を断るのに 理由はないのか
【アルベル】 めんどくさいもの
彼女がマスターの隊に入って数日 手にしていた精巧な銃器や その機械整備の技術に驚かされたが…
姫たちが武器手入れの相談をしても 一蹴されるばかり 自身の武器をいじってばかりいる
【アルベル】 あの…あんまり見ないでもらえる そんな、楽しくもないでしょ
【アルベル】 …良い趣味じゃないわ
ぷいっと背を向けると 再び独り机にかじりつく
…が、すぐにその手が止まる
【アルベル】 …やっぱり、足りない
彼女は、足元で作業を手伝う 小型二足歩行ロボに目線を落とすが すぐに机に戻った
【アルベル】 だめ…
【アルベル】 なんとかしなきゃ 自分だけで
【アルベル】 早く…これを使えるように でないと…
翌日の早朝
アルベルが独り 出掛ける準備をしている 肩には大仰なバズーカを背負って
それ、なに?
【アルベル】 …バズーカ
【アルベル】 試射、してくるから うるさいし… 驚かせると、いけないから
華奢な体に重火器を抱えて 足早に出ていくアルベル
制止する間もなかったと 彼女の遠ざかる姿を眺めていると 足元から気配を感じる
アルベルの小型二足歩行ロボットが 気のせいだろうか 彼女を見送る顔が心配そうで…
外に出た時には もはやアルベルの姿は消えていた
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