510362211 ラグナロク・擬装・ガンナー 覚悟の反動
それはある日の 戦闘での一幕…
大きな旗を持った姫が、 皆の前に立った
【ラグナロク】 この身に解き放たれしは、 黄昏を呼ぶ焼却の魔弾…
【ラグナロク】 ラグナロク・ 擬装・ガンナー
【ラグナロク】 破滅への運命の歯車を止めるため、 私達の進撃を 今ここから始めましょう
そして己の持つ旗を見上げ、 こう叫ぶ
【ラグナロク】 この御旗とともに終末を穿ち、 人々の安寧と復権を再びっ!
彼女の凛々しい雄姿に、 うおおおおおお!と 拳を突き上げる姫達
元々は先陣をきるタイプではなく サポートに回るタイプであった ラグナロク
だが、新たな力を得ることで 率先して先陣を切るようになった
その強者の佇まいは、 瞬く間に仲間の信頼を 集めていくのだった
それから、しばらく経って――
【ラグナロク】 大丈夫、私に任せて
戦場でピンチに陥った姫を 救出するラグナロク
【ラグナロク】 さあ、つかまって
仲間に肩を貸し、 敵を退けて行く
今や、すっかりみんなを導く 存在となっていた彼女
その信頼は、 絶大なものとなっていた
【ラグナロク】 ………
だが……
【ラグナロク】 …はぁ…はぁ…
【ラグナロク】 大丈夫…私に任せて…
みんなを導くため 常に先陣を切ろうと、 徐々に無謀な動きが目立ち始める彼女
【ラグナロク】 はぁぁぁぁぁっ!
長物の銃にも関わらず 敵陣に攻め込み、
まるで 単発のショットガンのような 戦い方をしたり
【ラグナロク】 はぁ…はぁ…
今までの彼女からは考えられない、 行動に出ることもあった
大丈夫かい? マスターが声を掛けるも…
【ラグナロク】 …問題ないわ この御旗に勝利を 捧げるためなら…
そんな、ある日…
マスターは、 一人で銃の特訓を積む 彼女を見掛ける
【ラグナロク】 はぁ…はぁ…!
休みなのに熱心だね とマスター
【ラグナロク】 …!
【ラグナロク】 えぇ…全ては… 人々の安寧と復権のため
そんな彼女に、マスターは尋ねる 武器が変わったことを 気にしているの?
【ラグナロク】 …!
【ラグナロク】 ……お見通しってわけね
銃をおろし、彼女が語る
【ラグナロク】 確かに武具が変わって、 まだ慣れていない部分はあると思う…
【ラグナロク】 でも…
【ラグナロク】 一日も早く使いこなせるように なってみせるわ
【ラグナロク】 この御旗に懸けて…
木に立てかけた旗を見つめる彼女
【ラグナロク】 じゃあ、特訓に戻るから
一生懸命だが、 どこか危うさを感じさせる彼女を、 じっと見守るマスター
【アルマス】 ……
そして、その様子を 心配そうに見つめるアルマスであった
数日後――
隊で行われる作戦会議の時間
だが、そこに ラグナロクの姿はない
心配になったマスターは、 彼女を探しに出る
すると……
【ラグナロク】 …………
【ラグナロク】 すぅぅ……すぅぅぅ……
特訓の疲れから、 彼女は銃を抱えたまま、
木にもたれかかり、 居眠りをしていた
【ラグナロク】 ……!
【ラグナロク】 …ハッ!
【ラグナロク】 マ、マスター!
目を覚ます彼女
【ラグナロク】 …あ、か、会議は…?
【ラグナロク】 ごめんなさい…! 今、みんなの元に…!
すぐさま会議の場に向おうとする彼女
だが、マスターは そんな彼女の肩に手を置き、
【ラグナロク】 …え?
頑張り過ぎじゃない? 休んでいていいよ そう告げるのだった…
【ラグナロク】 ……マスター
だが彼女は…、
【ラグナロク】 いえ、大丈夫 行くわ
でも… マスターが制止しようとするも…
【ラグナロク】 みんなに… 迷惑はかけたくないから
頑として受け付けない彼女
【ラグナロク】 さあ、行きましょう
みんなの元に向かう彼女の背中を、 心配そうに見つめるマスターだった
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