Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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510363212 ラグナロク 開闢の神討斬

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あれから数日後――

5103631.png 【ラグナロク】 きゃあっ!!

マスターの不安は的中してしまった

5103631.png 【ラグナロク】 くっ…!

ここ最近、仲間の姫達を 守りながら戦うのが 目立つようになっていた彼女

ピンチの姫を庇った結果、 敵の攻撃を受け、 遂に負傷してしまったのだ

5103631.png 【ラグナロク】 大丈夫…! 私に任せて……!

5103631.png 【ラグナロク】 絶対に負けない…! この御旗に誓って……!!

その後、姫達の頑張りもあり、 マスターの隊は なんとか勝利を収めるのだった

5103631.png 【ラグナロク】 ふぅ…今回ばかりは、 少し疲れたわ……

幸い、重症ではなかったが、 傷を負ってしまった彼女……

心配するマスターは、 無理をしないようにと忠告

だが…

5103631.png 【ラグナロク】 ……そうはいかないわ

5103631.png 【ラグナロク】 この御旗に誓ったの

5103631.png 【ラグナロク】 なにがあっても… 仲間は私が支えるって…

…と、マスターの言葉を 聞き入れる素振りは見せなかった

数日後――

5103631.png 【ラグナロク】 みんな、この前はごめんなさい

5103631.png 【ラグナロク】 もう、あんな失態はしないわ

5103631.png 【ラグナロク】 だから… 特訓に付き合ってもらえる?

ラグナロクに誘われた姫達は 彼女の怪我を心配して 素直に頷くことができずにいた

そんな様子を見かねて マスターはラグナロクを 別のことに誘う

5103631.png 【ラグナロク】 …え? 街に……?

たまには息抜きも必要だよ、 とマスター

5103631.png 【ラグナロク】 そんな悠長なことを している時間は無いわ

だがマスターは返す

『支える』っていうのは、 誰かのために自分を 犠牲にすることじゃない

5103631.png 【ラグナロク】 …!

君には、 自分のためにも 戦って欲しいんだ…と

5103631.png 【ラグナロク】 自分の……ため…?

5103631.png 【ラグナロク】 私は…

これまでの自分を振り返る彼女

5103631.png 【ラグナロク】 料理とか掃除とか… それに戦闘も…

5103631.png 【ラグナロク】 確かに、みんなを 手助けする感覚で やってたかも……

5103631.png 【ラグナロク】 自分がやりたいことなんて、 考えたこともなかった…

そう呟く彼女に、マスターは言う じゃあ、君のやりたいことを やりに行こう!

5103631.png 【ラグナロク】 ちょ、ちょっと…!

マスターに手を引かれ、 彼女は街の方へと駆け出した

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買い物をしたり、お茶をしたり、 様々なことに興じるラグナロク

5103631.png 【ラグナロク】 う、うぅ~ん…

5103631.png 【ラグナロク】 どれも楽しいんだけど… でも…

本当に自分が進んで やりたいことかと問われると、 ピンと来る感じではないらしい

5103631.png 【ラグナロク】 それじゃあ… 私のやりたいことって……

――と、

5103631.png 【ラグナロク】 …!

うわあああああん! と、木の上で泣きじゃくる 男の子を見つける

5103631.png 【ラグナロク】 見て、マスター

5103631.png 【ラグナロク】 あの子、木に引っ掛かった ボールを取りに行って、 降りられなくなったみたい

5103631.png 【ラグナロク】 …よし!私に任せて!

すぐさま助けに 行こうとするラグナロク だが……

5103631.png 【ラグナロク】 …うぐっ!

先日の戦闘の傷は、 完全には癒えておらず、 その足が止まる

そんな彼女を、 無理はいけないよ と制止するマスター

5103631.png 【ラグナロク】 心配しないで

5103631.png 【ラグナロク】 木登りは得意なの 昼寝場所によくしていたからね

そう言って、 苦しそうな表情を隠し、 木に登ってゆく彼女

5103631.png 【ラグナロク】 待っててね 今、助けるから…!

だが…

5103631.png 【ラグナロク】 …ううっ!

やはり傷口が痛み、 思うように登れない

5103631.png 【ラグナロク】 ふ、ふふ…… マスターの言う通りね…

5103631.png 【ラグナロク】 また…誰かのためにやってる

5103631.png 【ラグナロク】 でも… 諦めるわけにはいかない…!

5103631.png 【ラグナロク】 はっ、はっ…

今までより軽快に木を登り始める

5103631.png 【ラグナロク】 はぁ…はぁ…! うっ…

…が、 彼女の傷は限界を迎えており……

5103631.png 【ラグナロク】 でも…ここで 諦めるわけにはいかない…!

そう思った瞬間…

頑張れ!と大きな声援が

5103631.png 【ラグナロク】 !!

5103631.png 【ラグナロク】 マ、マスター

5103631.png 【ラグナロク】 それに……

駆け付けた隊の姫達が、 マスターに続き、 彼女に熱い声援を送っていた

5103631.png 【ラグナロク】 み…みんな!

5103631.png 【ラグナロク】 ありがとう……

5103631.png 【ラグナロク】 今が一番、私らしい時

5103631.png 【ラグナロク】 そっか、私って… 誰かのためになにかをやっている 時が、一番楽しかったんだ

5103631.png 【ラグナロク】 誰かのために動くことが… 『自分の力』になってるんだ!

そう気づき、吹っ切れた彼女

5103631.png 【ラグナロク】 もう少し… 頑張ってみるわ!

姫達の声援に 背中を押されるように、 ぐんぐんと登っていく彼女

5103631.png 【ラグナロク】 はぁ…はぁ…! も、もう少し!!

そして――

5103631.png 【ラグナロク】 大丈夫!もう心配いらないわ

無事、男の子を助け出すのだった

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――数時間後

5103631.png 【ラグナロク】 ありがとう、マスター

夕陽が見える丘で、 マスターと語り合うラグナロク

5103631.png 【ラグナロク】 やっと気づいたわ

5103631.png 【ラグナロク】 私がやりたいこと それは…

5103631.png 【ラグナロク】 誰かの助けになることだって

5103631.png 【ラグナロク】 自己犠牲なんかじゃないわよ?

5103631.png 【ラグナロク】 誰かを助けている時が… 私が一番輝ける時だったの

そう宣言した彼女の瞳は、 キラキラと輝いていて

5103631.png 【ラグナロク】 !!

5103631.png 【ラグナロク】 下がっていて、マスター

5103631.png 【ラグナロク】 敵が現れたわ

5103631.png 【ラグナロク】 でも、心配はいらない

5103631.png 【ラグナロク】 私には…頼もしい仲間がいるから!

その言葉通り、彼女は 応援してくれた姫達と共に、 敵を撃破

新たな力に目覚めるのだった

5103631.png 【ラグナロク】 もう私は迷わない

5103631.png 【ラグナロク】 手に入れた絆を、決して奪わせない そのために…

5103631.png 【ラグナロク】 私はあなたと共に、 この戦いを終わらせるわ

御旗を掲げ、 マスターに向って、 優しく微笑む彼女だった

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