Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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510491211 ラキナ 見えない心

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ある昼下がりのこと 任務を終えたマスターの隊の姫達は 他愛のない話に花を咲かせていた

5104911.png 【ラキナ】 ふふっ

そんな姫達の話を聞いて 朗らかに微笑む彼女の名はラキナ

異なる世界から訪れたという彼女は 成り行きではあるものの マスターの隊に身を寄せていた

5104911.png 【ラキナ】 …どうしたのかな? さっきからわたしを見つめていたけど

ふとラキナに声をかけられ 無意識に見てしまっていたことを 謝るマスター

5104911.png 【ラキナ】 ふふ、謝らなくていいよ それより、何か話があったりする?

5104911.png 【ラキナ】 相談事があれば聞くよ わたしにできることなら 助けになれると思うから

ありがとう、けど大丈夫だよ と返すマスター

5104911.png 【ラキナ】 そう…うん、ならよかった でも、何かあったら言ってね

こんな調子で 優しく話を聞いてくれるラキナは 姫達の相談相手としても人気だ

だが、逆にラキナは ほとんど自身の話をしない

元の世界でのこともあるだろう とマスターも深く言及しないのだが 気にならないと言えば嘘になる

5104911.png 【ラキナ】 …………?

ラキナはどこか浮世離れした… そんな雰囲気を纏っているのだが しかし、それ以上に何か壁がある

そのことが マスターには気がかりだった

そんなマスターに今度は ラキナの方が心配して 声をかけてくる

5104911.png 【ラキナ】 わたしはこの世界の存在じゃない けど、だからこそできることが あるかもしれないし…

5104911.png 【ラキナ】 悩み事や困ったことがあるなら 話してくれると嬉しいな

さすがにラキナのことで 悩んでいるのを本人に 言うことはできない

いつも助けてもらってるよ と無難に返すマスター

5104911.png 【ラキナ】 そう?

まだ心配そうなラキナだが マスターの返答も事実だ

ラキナが来てからの隊は 戦力的にも姫達の調子も ラキナのおかげですべて順調だ

君のおかげで 楽させてもらってるよ ありがとう、と微笑むマスター

5104911.png 【ラキナ】 そっか… やっぱりマスター自身は そう思ってるんだ

え?どういうこと? マスターが首を傾げる

5104911.png 【ラキナ】 あのね、マスター わたしはマスターの 助けになれると思うの

5104911.png 【ラキナ】 それがきっと わたしがここにいる意味 運命なんだと思うから

5104911.png 【ラキナ】 だからね、 困ったときは遠慮せずに わたしに頼ってほしいの

5104911.png 【ラキナ】 部外者のわたしができるのは ここまで、かな それ以上は踏み込み過ぎだと思うから

ラキナは親身になってくれる なのにこの気持ちはなんなのだろう とマスターはまた考えこむ

この気持ちが何かわかったら ラキナにはちゃんと相談しよう そう心に決めるマスターだった

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