510511211 七支刀 お飾りの剣
最近魔獣をどれだけ倒しても なかなか数が減らないという 異常事態が発生
マスター達は日夜魔獣達と 戦闘を繰り広げ、次々と討伐していく
そして、七支刀もそれに加勢すべく 共に戦地へと足を運ぶ… だが、あまり良い戦果は出せずにいた
【七支刀】
はぁ…今日も全然ダメでした…
活躍することなんて
夢のまた夢ですね…
【七支刀】
他のキル姫の皆様は
勇敢に戦っていらっしゃるのに
わたくしだけお役に立てず…
【七支刀】
でも、きっと明日も戦闘はあります
そこで今日の挽回をすれば…
【七支刀】
わたくしの理想は、この剣は…
お飾りじゃないって
わたくしが証明しないとっ…
【七支刀】
うぅ、わたくしに出来るかな…
【七支刀】
なんて落ち込んでちゃいけませんね
明日に備えて、今日は早めに
お休みしましょう
いつかは皆の力になって 自分が飾り物なんかじゃないことを 証明したい彼女はめげずにいた
だが現実はそう甘くはなく あくる日も魔獣達との戦闘で 七支刀は結果を出せなかった
【七支刀】
今日もダメでした…
他の方々より全然活躍できません…
流石にヘコんじゃいます…
【七支刀】
平和な世界のために、
わたくしも力になりたいのに…
【七支刀】
わたくしが戦闘でお役に立てることは
何もないのでしょうか…
【七支刀】
皆さんのお力になれるように
わたくしが出来そうなこと…
そう呟きながらしばし黙考する 七支刀だが、やがて…
【七支刀】
…あっ、良いこと思いつきました！
そんなある日 またも魔獣の襲撃があり 七支刀は戦いへと向かう
だが状況は劣勢 マスターが一度後退して 立て直そうとすると
【七支刀】
ここはわたくしが前に出て
囮になります！
【七支刀】
そのうちに皆さんは
後ろへ退いてください！
時間を稼ぎます！
マスターの指示を待たず 七支刀は動き出した
七支刀の思いついた良いこと それは自身が囮になり 仲間の危険を減らすことだった
これなら戦闘そのものが 苦手でも役に立てる そう思ってしまったのだ
【七支刀】
さぁ、早く…っ！
きゃっ！？
だが囮こそ戦闘経験が必要で 七支刀は、その役目を 果たすことは出来なかった
味方は態勢を整えたものの 負傷した七支刀を助けるため 戦闘をすることになってしまった
【七支刀】
ごめんなさい…
わたくし、また皆様にご迷惑を…
七支刀の頑張りは空回りに終わり 更に焦燥感と不安に襲われ 気が沈んでいっていた
【七支刀】
やっぱり、わたくしはただの
お飾り…出来ることなんて何も…
鬱屈とした日々を送る 彼女のもとに、マスターが訪れる
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