Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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510511212 七支刀 お飾りじゃ、ありませんから!

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以前から彼女が頑張ろうとしている 姿は知っていたし、それでもなかなか 結果が出ないことも知っていた

先日での囮役のことも含め マスターは彼女を励ましつつ、

もう、あんな危ないことを したらダメだよ、と 注意を促す

5105111.png 【七支刀】 お、お気遣いありがとうございます… ご主人様はお優しいですね…

5105111.png 【七支刀】 でもどうすればよかったんですか… あの時、わたくしの中であれが 最善策だと思っていたんです…

5105111.png 【七支刀】 わたくしがああすれば 皆様を助けられる… そう思ったんです…

彼女なりの頑張りを 否定するわけではない

ただ 危険行為を肯定するわけには いかないのだ

5105111.png 【七支刀】 わたくし、皆様のお役に… 立ちたいです…っ!

5105111.png 【七支刀】 わたくし、皆様の為に 頑張りたいんです

5105111.png 【七支刀】 ご主人様、わたくしを どうか導いてください… どんなことでもします!

七支刀は十分、 役に立ってくれているよ と説得するマスターだが、

5105111.png 【七支刀】 精いっぱい特訓します! 不束者ですが、明日から よろしくお願いしますね

結局、 その熱意に押されてしまうのだった

そして翌日から七支刀の特訓が 始まろうとしていた

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5105111.png 【七支刀】 ご主人様っ、今日はどんなことを するんですか?やはり近接戦闘などの 訓練からですか?

直接的な活躍ができることを 七支刀は望んでいた

しかし、そんな七支刀に マスターは彼女の得意な サポート力を強化すると言い放つ

5105111.png 【七支刀】 で、でも、それだと本当の意味で わたくしは皆様と戦っていないような 気がします…

5105111.png 【七支刀】 わたくしだけ皆様より後ろにいて そこから応援をしているだけなんて ちょっと違うと思うんです…

5105111.png 【七支刀】 それにわたくしの呪術で支援されても あんまり効果は期待しない方が… その…自信が無くて…

彼女の気持ちは理解できる しかし前に出るだけが 戦いではない

それをマスターは 彼女に知ってもらいたかった 自身がその立場であるために…

5105111.png 【七支刀】 誰かを支えることの重要性… …ですか?

戦いが苦手な七支刀に対して マスターは、ものは試しと 特訓を進めることにする

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5105111.png 【七支刀】 ここは…

マスターは魔獣の被害を受けた 町に七支刀を連れてきていた

5105111.png 【七支刀】 なるほど… 本日はこちらで復興の お手伝いをするのですね

5105111.png 【七支刀】 ですが、戦闘訓練とは 異なるような…?

これも立派な訓練だ と言うマスター

5105111.png 【七支刀】 わかりました! わたくし、復興のお手伝いを 精一杯努めさせていただきます!

5105111.png 【七支刀】 ですが、その… なにをすればいいのでしょうか?

マスターが呼ぶと同時に 腕っ節自慢の男が 七支刀の元にやってくる

5105111.png 【七支刀】 えっと…あの?

戸惑う七支刀にマスターは 彼に向って、頑張れと 一言かけてくれと頼む

5105111.png 【七支刀】 そ、それだけでいいんですか? 呪術的に何かしてさしあげるとか…

5105111.png 【七支刀】 けれどこれも特訓のうちですものね それじゃあ、いきますよ… 頑張って!

真剣な眼差しで男を見つめる七支刀 その言葉は彼の体に電撃を走らせる そう、何を隠そう…

彼は七支刀の隠れ大ファンなのだ

5105111.png 【七支刀】 わわっ!急に体の筋肉が 盛り上がってるように見えます… すごいですねぇ~…

5105111.png 【七支刀】 あ、あの、ちょっとツンツンって 触ってみてもいいですか?

許可を貰う前から既に人差し指が 素振りを始めている七支刀 男は照れながらも快諾する

その間、身悶えするのをどうにか 我慢している姿に、マスターは 笑いをこらえていた

5105111.png 【七支刀】 あ、あの、それでこれから どういう特訓が…

するとマスターは彼よりも 筋骨隆々の仲間達を呼び出す

集められた歴戦の猛者達 そして、これから始まるのは なんと腕相撲大会

5105111.png 【七支刀】 ご主人様!?ますます 分からなくなってきました!

5105111.png 【七支刀】 う、腕相撲大会で一体わたくしに 何を教えてくださるんですか!?

まぁ見ていてよ とだけ言い、隠れファンの彼と 集まった男達のファイトが始まる

彼はあの人数を相手にするけど 誰にも負けることはないよ マスターがつぶやく

5105111.png 【七支刀】 えぇっ!?でも、あの方より 他の方々の方が、体が大きいですし 何よりあの人数だと途中で体力が…

なんて会話をしていたが 既に三名ほどが敗戦を喫していた

そして続く男達を打ち破り ついには一度も負けることなく 勝負を終えたのだった

5105111.png 【七支刀】 ほ、本当に勝ってしまいました… あの方は一体何者なのでしょうか… もしや隠された能力があったり…

君に応援されたから あそこまで頑張れたんだよ 七支刀に伝える

5105111.png 【七支刀】 わたくしに応援されたから… それだけであれほどの力を…

そのくらい、応援っていうのは 力になるものなんだよ、と マスターは続ける

隠れファンということは 明かさないが嘘は付いていない

正真正銘、七支刀の応援の おかげで勝てたのは確かだ

5105111.png 【七支刀】 これが誰かを支えること… ただ応援して見守るだけで ここまでのことが…

勝利した男も応援されて 情けない姿は見せられない そううそぶく

5105111.png 【七支刀】 わたくしの力…そこまで お褒めいただけるとは 思っていませんでした…

ただの言葉でも誰かが 応援し、支えてくれるとわかるだけで 力を得られる

後ろから支えることで ちゃんと戦闘に貢献できる

マスターは改めて彼女に問う これでも自分に自信が 持てないかい?と

5105111.png 【七支刀】 いいえ。今のでハッキリしました わたくしは今まで自分を 信じてませんでした…

5105111.png 【七支刀】 でも、あの方の大奮闘を見て 気づかされました

5105111.png 【七支刀】 わたくしにもできること わたくしがすべきことが

5105111.png 【七支刀】 ご主人様! 改めて、ご指導ご鞭撻のほど お願いしてもいいですか

5105111.png 【七支刀】 わたくし、皆様を支えられる 立派な隊員になってみせます!

こうして彼女の特訓は熾烈を極め それはすぐに実を結ぶことになる

迎えた翌日もまた、魔獣との戦闘 仲間達は武器を手に取り 果敢に挑む

当然七支刀も前線へと出向き 後方から味方全体に支援を続ける

5105111.png 【七支刀】 皆様は…わたくしがお守りしますっ! 本気、出しちゃいますよ~!

その日の戦闘はいつもより早く いつもより被弾が少なく そして何より——

いつもより七支刀が輝く そんな戦いだったと、 後に語られるのであった

5105111.png 【七支刀】 これで…わたくしも皆様と 同じラインに立てましたっ…! やりましたよ、ご主人様っ!

5105111.png 【七支刀】 えへへ… 頑張っちゃいました 褒めて、くださいますか?

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