510522213 アズサ 娘からの応援
姫達に手品や料理を 振る舞った翌日…
マスターは更に磨きを かけようと特訓をしていた
【アズサ】 だ、ダメだよ マスターさん!
そんなマスターの元に 血相を変えたアズサが やってくる
【アズサ】 残業はダメ! いくら楽しくてもダメ!
いつもと様子の違うアズサ 気になったマスターは 何事かと尋ねてみる
【アズサ】 私はね、かつて仕事の やり過ぎで悲惨なことになったの
【アズサ】 別にあの頃も今も なんとも思って無かったし、 遠い過去の記憶だよ
【アズサ】 でもね、 それをマスターさん達が やるとなれば、話は別!
【アズサ】 みんなには、絶対に 身体を壊して欲しくないんだよ
大丈夫だよ、 僕達は慣れているしと 笑って見せるマスター
【アズサ】 とにかく残業はダメ! 私の目の黒いうちは そんなことさせないから!
ただ、アズサに楽しんで 貰いたいだけなのにな、 悩むマスター
そして、あるアイディアを思いつく さっそく行動に移して みることにするのだった
【アズサ】 どうしたの?マスターさん? 私にプレゼントって…
困惑するアズサに対し、 マスターは用意していた お菓子を差し出す
【アズサ】 こっ…これはっ!?
【アズサ】 間違いない…! スナック菓子のうまいん棒!
目の前の棒状の お菓子を見て、 アズサは驚く
【アズサ】 ど、どうして この世界にこれが…?
アズサの疑問に対し、 マスターは説明をする
この世界にあった文献や 姫達の話を元に作ったこと
そして恐らくアズサが 語っていたお菓子に近い 物ではないかと思った、と
【アズサ】 お…美味しい…! 間違いなくあの味だよ!
【アズサ】 子供の時から 好きだったなぁ~
【アズサ】 大人になってからも 相変わらず大好きで…
【アズサ】 ちょっとした休憩時間に これを食べるだけで幸せな 気分になれたっけ…
【アズサ】 そっか… 辛かった時にも、楽しくて 幸せな時間はあったんだね…
お菓子を食べ終えたアズサは しみじみと頷いてマスターへ 向き直る
【アズサ】 ありがとう、マスターさん 楽しかった記憶を 思い出させてくれて
【アズサ】 私、いつだって幸せだったよ
【アズサ】 それに、あの頃があったから 今があるんだもんね!
【アズサ】 でも、マスターさん達が 無理をするのは話が別だよ! 絶対に無理しちゃダメだからね
様々な世界と時代を生きた 魔女の言葉にマスターは頷く
【アズサ】 それじゃあ約束! 指切りげんまん!
マスターとの誓いがアズサに 『娘からの応援』 という新たな力として宿る
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