520031211 ラブリュス・暴走 もっと悲鳴を聞かせて
大量の敵が、 マスターの隊に襲い掛かる
それぞれの武器を手に、 応戦する姫達
だが…
みんな、がんばるんだ! 敵の物量の多さの前に、 形勢は徐々に不利になっていく
このままじゃ…! マスターの胸に不安が押し寄せた その時――
【ラブリュス】 あははははは! いっくよぉぉぉぉっ!!
突如、一人のキル姫が 戦闘に乱入してきた
【ラブリュス】 さあ、終焉ライブの始まりだよ!
軽やかな動きと、 力強い技で敵をなぎ倒していく彼女
ありがとう…! 礼を言う姫に、彼女は答える
【ラブリュス】 え?なにが? わたしは楽しいライブがしたいだけ♪ みんなの悲鳴で盛り上げてね!
ともあれ、 彼女の強襲により、 戦局は大幅に変化
姫達は、 勝利を手に入れることができた
【ラブリュス】 ………
喜びを分かち合い、 笑顔を見せるマスターの隊を 眺めるラブリュス
姫達は、彼女に感謝を伝える
【ラブリュス】 別に君達を助けたわけじゃないよ ただ、あっちの方が 数が多かったってだけ
――そして、ラブリュスは呟く
【ラブリュス】 みんな、楽しそうに 笑っちゃってさ……
え?と、驚く姫達
【ラブリュス】 やっぱりあれじゃ足りない…! もっと… もっと悲鳴を聞かせて!!
彼女は突如、豹変 姫達に襲い掛かった
ど、どうしたの…!? …と、慌てふためく姫達
【ラブリュス】 キャハハハハハハハハ! モット! モット、 セカイヲコワシタイ!
【ラブリュス】 ミンナキエチャエエエエエエ!!
己の力を制御できない様子で、 衝動の赴くままに攻撃を仕掛けてくる
【ラブリュス】 シンジャエ!キエチャエ! ゼンブナクナッチャエ!
その目は、狂気に満ちている
【ラブリュス】 アハハハハ!
彼女の圧倒的な力の前に、 倒される姫達
【ラブリュス】 オワリヨ!!
ラブリュスがとどめを刺そうと 一人の姫に近づいた時……
【ラブリュス】 …!
彼女の前に立ちはだかったのは、 マスターだった
【ラブリュス】 ……アナタモ壊サレタイ?
狂気の目を携えた彼女に、 マスターは答える 終焉ライブか、すごい迫力だね
【ラブリュス】 ………
【ラブリュス】 でしょ? でも、それも もう終わり
【ラブリュス】 ここで、みんな死んで フィナーレだよ♪
武器を手に、マスターに近づく彼女 ダ、ダメ…! 姫達に緊張感が走る
すると、マスターは いきなり言い放った 君のファンになったよ
【ラブリュス】 ……は!?
君の力、僕達に貸してくれないかな? 笑顔で頼むマスター
そんなの断られるに決まってる…! と、マスターの身を案じる姫達
【ラブリュス】 ……ふ~ん
彼女の目つきが変わった マスターの言葉に、 落ち着きを取り戻したようだった
【ラブリュス】 いいよ 君の隊に入ってあげる
暴走状態だったのに、 どうして急にマスターの言う事を…? と、不思議に思う姫達
【ラブリュス】 じゃ、行こっか? 無価値な虚構の世界に 終わりを告げるために♪
だが姫達の目なんて、 お構いなしといった様子の ラブリュス
マスターは、 笑顔になった彼女の目を じっと見つめるのだった
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