520081211 ブラックアイ これが私にとっての普通
マスターの隊にスーパーAIの ブラックアイが 同行してくれることになったのだが…
【ブラックアイ】 …………
【ブラックアイ】 …なに? さっきからジロジロと見て
そう言われ 一緒にご飯、どうかな~って と、切り出すマスター
時間はお昼時 昼食のため、休憩中の隊の中で ぽつんといる姿が目に入ったのだ
【ブラックアイ】 いや、私、ご飯とか食べないから
しかし、帰ってきたのはそんな返事 あ、そうだよね、ごめん、と マスターは慌てて謝る
【ブラックアイ】 …別に謝ることはないよ
【ブラックアイ】 移動中も、食事中も 私がずっとひとりでいるから 気を遣ってくれたんでしょ
【ブラックアイ】 でも、私にとっては これが普通
【ブラックアイ】 なにもしない ただ存在している
【ブラックアイ】 それだけでいい というか、それ以外のことは 全部面倒くさいし…
【ブラックアイ】 だから、私のことは 気にしないで
【ブラックアイ】 むしろほっといてくれると 嬉しいかな
そこまで言うなら、 意思を尊重した方がいいかな… と思うマスター
【ブラックアイ】 …………
けれども 戦闘中も戦場でひとりきり 協力しようとする様子もない
そんなところにいたら危ないよ! と、キル姫のひとりが叫ぶが…
【ブラックアイ】 私は大丈夫
【ブラックアイ】 それよりも、マスターの方 ちゃんと見ててあげなよ あの人の方がよっぽど危ない
そう答えるだけで動かない 戦闘が起こっていることすら 気怠そうだ
あれではやりにくい、とキル姫達に 指摘されたマスターは ブラックアイに話しかける
【ブラックアイ】 何? お説教なら手短にして
戦いはやっぱり嫌い? と、たずねるマスター
【ブラックアイ】 まぁ、面倒ごとだよね… それに、私がいなくても平気じゃん
それなら、もっと安全な場所に いてくれると助かるんだけど… と、マスター
【ブラックアイ】 はぁ… それはこっちの台詞なんだけど
【ブラックアイ】 私は最小限の移動で行ける 一番安全な場所を見つけて立ってる
【ブラックアイ】 でもマスターは危なっかしい 最前線をウロウロしてて 見てられないよ
【ブラックアイ】 マスターこそもっと安全な場所に いてくれないと困るって
指揮官である僕が 後ろにいるわけにはいかないから とマスターは言う
【ブラックアイ】 ふぅん… よく頑張るねぇ
【ブラックアイ】 ま、そういうことだから あんまり私を気にしないで 自分のことだけ考えてればいいよ
ブラックアイはそう 素っ気なく言うのだった
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