Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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520321211 神原 駿河 ご武運を

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schoolroad_afternoon.png

たっ、たっ、たっ、 たっ、たっ、たっ

どんどん近付いてくる足音

僕が嫌々の渋々、 ゆっくりと身体を 捻ったときに――

彼女は、跳んでいた 彼女は 神原駿河は、跳んでいた

そして着地する

神原駿河が――振り向いた

まっすぐに、僕を見る

そして、にこりと、軽く微笑む

5203211.png 【神原】 やあ、阿良々木先輩 奇遇だな

【阿良々木】 こんな仕組まれた奇遇が ありえるか!

5203211.png 【神原】 うんうん

【阿良々木】 さっきからどうしたんだよ

5203211.png 【神原】 『こんな仕組まれた奇遇が ありえるか』、か……

5203211.png 【神原】 思いつきそうで なかなか 思いつきそうにない、

5203211.png 【神原】 見事に状況に即した 一言だったなあ、と 当意即妙とはこのことだ 

【阿良々木】 ……………

5203211.png 【神原】 うん、そうなのだ 実は私は阿良々木先輩を 追いかけきたのだ

【阿良々木】 ……だろうな 知ってたよ

5203211.png 【神原】 そうか、知っていたか さすがは阿良々木先輩だ、

5203211.png 【神原】 私のような若輩者が やるようなことは、 全てお見通しなのだな

5203211.png 【神原】 決まりが悪くて 面映ゆい限りではあるが、 しかし素直に、感服するばかりだぞ

【阿良々木】 ………………

【阿良々木】 お前、放課後は 部活なんじゃないのかよ こんなところにいていいのか?

5203211.png 【神原】 ああ、ほら、今、 私はこんな手だからな

【阿良々木】 で、神原 今日は何の用なんだ?

5203211.png 【神原】 ああ、そう……

5203211.png 【神原】 ……今朝の新聞の国際面、 読んだろう?

5203211.png 【神原】 ロシアのこれからの 政治情勢について、 阿良々木先輩の意見を聞きたいんだ

【阿良々木】 時事ネタかよ!

5203211.png 【神原】 ああ、 インドのIT産業の方が 阿良々木先輩好みだったかな?

【阿良々木】 ……今朝は新聞、 読んでないんだよ

5203211.png 【神原】 そうか

5203211.png 【神原】 ところで阿良々木先輩、 今日は何か変わったことは なかったか?

【阿良々木】 あん? 別に……普通だけど

【阿良々木】 実力テストが近いから、 それが頭痛の種って感じかな……

【阿良々木】 今日もこれから、 勉強会にお出かけだよ

5203211.png 【神原】 勉強会?

【阿良々木】 まあ、勉強会とはいっても、 僕が一対一で、一方的に 教えてもらうだけだから、

【阿良々木】 家庭教師みたいなもんだ クラスに滅茶苦茶成績が いい奴がいてさ、

【阿良々木】 そいつの世話に なろうってこと

5203211.png 【神原】 ふうん……ああ

5203211.png 【神原】 戦場ヶ原先輩か

【阿良々木】 ……ん? 知ってるのか

5203211.png 【神原】 阿良々木先輩のクラスで 成績がいいといえば、

5203211.png 【神原】 戦場ヶ原先輩をおいて 他にいないだろう かねてより、噂には聞いている

【阿良々木】 ふうん…… まあ、そうなんだけど

5203211.png 【神原】 では、邪魔をしてはいけないな 今日は、ここで失礼させて もらおうと思う

【阿良々木】 そっか

5203211.png 【神原】 阿良々木先輩 ご武運を

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