Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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530252212 ミネルヴァ・擬装・アーチャー 変わらない絆

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数日後――

5302521.png 【ミネルヴァ】 ………

今日も草原に一人佇むミネルヴァ

5302521.png 【ミネルヴァ】 ………

ラグナロクに言われた、 あの言葉を思い出していた

広く見ることだけに囚われてはダメ

戦況だけじゃなく、 仲間をよく見てみて

5302521.png 【ミネルヴァ】 それって…… どういうこと…?

5302521.png 【ミネルヴァ】 ねぇ、どう思う…?ニケ

相棒である梟のニケに 話し掛ける彼女

5302521.png 【ミネルヴァ】 私…見てるつもりだったけど 見れてないのかな…?

――と、そこに

大変だ~! と、マスターが 慌ててやってきた

5302521.png 【ミネルヴァ】 どうしたんですか!? また敵が現れたのですか!?

君の力が必要なんだ!早く!! 必死な形相のマスター

5302521.png 【ミネルヴァ】 わかりました! 行きましょう!!

ミネルヴァは、 マスターの後に 連いていくのだった

5302521.png 【ミネルヴァ】 はぁ…はぁ… 待っててくださいね、皆さん!

5302521.png 【ミネルヴァ】 今、援護に行きますから!

決意の表情を固める彼女が 辿り着いた先は……

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5302521.png 【ミネルヴァ】 はぁっ!?

5302521.png 【ミネルヴァ】 お料理コンテスト!?

5302521.png 【ミネルヴァ】 こ、これは一体…?

マスターいわく、 街で開かれる料理コンテストに 隊の姫達は出ようとしていた

もちろん キラープリンセスという素性は 隠してだ

だがコンテストのルールは、 1チーム5人での出場

5302521.png 【ミネルヴァ】 はい、それで…?

申し込みの時点で マスターのチームは 一人足りなかったのだ

5302521.png 【ミネルヴァ】 …で、街からそう遠くない あの草原に私がいると思って、 探しに来たと……

お願い、ミネルヴァ! チームの一人として参加して! 頼み込むマスターと姫達

5302521.png 【ミネルヴァ】 も~、 戦闘が始まるのかと 焦りましたよ

5302521.png 【ミネルヴァ】 でも…

5302521.png 【ミネルヴァ】 わかりました! 全部私に任せてください!

ミネルヴァは他の姫達と 料理コンテストに 参加することにした

そして、いざ調理開始――

5302521.png 【ミネルヴァ】 がんばりましょう、皆さん!

他のチームは手際よく、 調理を進めていく

5302521.png 【ミネルヴァ】 材料を仕込む人と調理する人、 役割をちゃんと分けて行いましょう

マスターのチームも、 まとめ役であるミネルヴァの 冷静に状況を見る目と、

5302521.png 【ミネルヴァ】 先にフライパンを 温めておいてください

的確な指示のおかけで 順調に料理を作っていく

……だが、

5302521.png 【ミネルヴァ】 あっ!

思わぬところで問題が発生

5302521.png 【ミネルヴァ】 痛たた…

仲間の援護に気を取られ過ぎていた ミネルヴァが、包丁で 指を切ってしまったのだ

5302521.png 【ミネルヴァ】 傷は大丈夫です でも…

5302521.png 【ミネルヴァ】 止血をしている手で、 具材を触るのは良くありません… も、申し訳ありません……

調理不可能になってしまった彼女

このままでは、 マスターのチームは制限時間内に 料理を作り終えることは難しいだろう

5302521.png 【ミネルヴァ】 私のせいで… ここでリタイヤに……

そう思った時――

料理は一人で 作るものじゃないよ! マスターの声が鳴り響いた

5302521.png 【ミネルヴァ】 …!?

顔を上げると、 他の姫達がミネルヴァの 担当分の作業をやってくれていた

5302521.png 【ミネルヴァ】 み、みんな……

5302521.png 【ミネルヴァ】 …あ!

広く見ることだけに囚われてはダメ 戦況だけじゃなく、 仲間をよく見てみて

ラグナロクの言葉が、 頭の中でこだまする

5302521.png 【ミネルヴァ】 そういうことだったんだ…

機転を利かせた 仲間の動きを見ながら、 ミネルヴァは思う

5302521.png 【ミネルヴァ】 今までは私がまとめ役として 頑張らなきゃと思ってた…

5302521.png 【ミネルヴァ】 みんなの状況を見て、 どうやって援護するか、 それしか見てなかった

5302521.png 【ミネルヴァ】 私が見ていたのは みんなじゃなくて、状況だけ…

5302521.png 【ミネルヴァ】 でも…そうじゃない

5302521.png 【ミネルヴァ】 どんな作戦も… 仲間がいてこそ!

5302521.png 【ミネルヴァ】 仲間の力を信じて 頼ることも大切なんだ

5302521.png 【ミネルヴァ】 ありがとう、皆さん!

5302521.png 【ミネルヴァ】 お任せできる調理はお願いします! 私は…今、出来ることをやります!

彼女の宣言に、 さあ、調理再開だ! と檄を飛ばすマスター

5302521.png 【ミネルヴァ】 はい!!

103611.png 【ラグナロク】 ………

その様子を、 会場の後方で見ていたラグナロク

103611.png 【ラグナロク】 ようやく見えたようね みんな… 頼れるあなたの味方よ

5302521.png 【ミネルヴァ】 調理、ありがとうございました! 仕上げは私に任せて下さい!!

仲間の援護に力を得たミネルヴァは、 鉄串を数本指に挟み、一気に解き放つ

5302521.png 【ミネルヴァ】 はぁぁぁぁっ!!

それは次々に具材に刺さっていき、 美味しそうなバーベキューに姿を変えた

5302521.png 【ミネルヴァ】 出来ました! 私達みんなの料理が!!

それは彼女が 新たな力に目覚めた 瞬間でもあった

そして、いざ実食となり 結果が発表される

5302521.png 【ミネルヴァ】 えっ!!

5302521.png 【ミネルヴァ】 …い、一等賞!? ですか…!?

マスターのチームは 見事 優勝に輝くのだった

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数日後――

祝勝会と称して、 みんなにバーベキューを振る舞う ミネルヴァ

その中で、 マスターとラグナロクに 感謝の気持ちを伝える 

5302521.png 【ミネルヴァ】 ありがとうございました

5302521.png 【ミネルヴァ】 お二人には、大事なことに 気づかせてもらいました

5302521.png 【ミネルヴァ】 ありがとう、ラグナロク 仲間を見たら… みんな、優しさに満ちていた

5302521.png 【ミネルヴァ】 私は… それが見えていませんでした

103611.png 【ラグナロク】 その真面目さも あなたのいいところだけどね でも背負い過ぎは駄目よ

5302521.png 【ミネルヴァ】 …ありがとう

5302521.png 【ミネルヴァ】 そして、マスター

5302521.png 【ミネルヴァ】 『料理は一人で作るものじゃない』

5302521.png 【ミネルヴァ】 本当に、その通りですね

5302521.png 【ミネルヴァ】 料理だけではなく、戦闘でもそうですが 仲間を頼ることで可能性が広がる… また一つ、勉強になりました

マスターを見つめる彼女

5302521.png 【ミネルヴァ】 マスターには、 知らないことを 教えてもらってばかりですね

5302521.png 【ミネルヴァ】 ふふっ、これからも…

5302521.png 【ミネルヴァ】 ご教授のほど、 よろしくお願いします

その笑顔はとても晴れやかだった

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