530253214 ミネルヴァ 魔術の閃き
あれから数日後のこと、 ミネルヴァはマスターに 呼び出された
【ミネルヴァ】 あの、マスター どうかされましたか? なにか悩みごとでも?
実はミネルヴァに 相談したいことがあって…いいかな? と、マスターは深刻な顔で話す
【ミネルヴァ】 もちろんです 困っていることがあれば、 私を頼ってください
【ミネルヴァ】 それで、ご相談というのは?
いまのミネルヴァには決定的に 足りないものがあると思うんだ と、マスターはいう
【ミネルヴァ】 え? わ…私ですか!?
【ミネルヴァ】 それは…申し訳ありませんでした 私が至らないばかりに、マスターを 悩ませているとは気づかず…
【ミネルヴァ】 全力で改善しますので、 どうか教えてください 私にはなにが足りないのですか?
足りないのは、決めゼリフだよ と、マスターは力強く言い切る
【ミネルヴァ】 決め…ゼリフ?
決めポーズと決めゼリフはセットで 見せるもの、それがお約束なんだよ と、マスターは力説する
【ミネルヴァ】 お約束…
というわけで、今日はミネルヴァの 決めゼリフを考えようと思う と、マスター
【ミネルヴァ】 よくわかりませんが、 とにかくマスターに従います よろしくお願いします
それじゃまずはミネルヴァっぽく 知恵に関する言葉を考えようか と、マスター
【ミネルヴァ】 そうですね… あ、これはどうでしょうか?
【ミネルヴァ】 今こそ、この知を活かす時!
キリッと決めたミネルヴァを うん、かっこいいね! と、褒めるマスター
【ミネルヴァ】 えへへへ なんだか恥ずかしいです
これはなんとなく戦闘前っぽいかな ほかのシチュエーションも考えよう と、マスター
2人のやり取りを見ていたニケが ミネルヴァをつつく ニケにも案があるらしい
【ミネルヴァ】 知恵を持ってすれば、 武など無価値なのです
【ミネルヴァ】 ニケはこれがいいそうです これなら戦闘前でも戦闘後でも 使えるんじゃないかと
それもいいなぁ、さすが相棒だね と、マスターが褒めると、ニケは 嬉しそうにミネルヴァの肩で揺れる
【ミネルヴァ】 あの、もしよろしければ マスターも考えていただけませんか? 例えば、戦いの後でいう言葉とか…
そうだね… それじゃ、これはどうかな? と、ミネルヴァに耳打ちするマスター
【ミネルヴァ】 え? どうして、それを?
それは飾り気のない言葉だった 意外に感じたミネルヴァは マスターに選んだ理由をたずねる
ミネルヴァの強さだけじゃなく、 優しくて頼りがいがあって、 知的で冷静なところも表現できて…
それでいて君が気負わずに言える ようにしたんだけど、変だったかな? と、マスターは話す
【ミネルヴァ】 マスター… 私のことをそんな風に 思ってくださってたんですね
【ミネルヴァ】 こんなにも私のことを理解し、 応援してくださるなんて… やっぱりマスターってすごいです
【ミネルヴァ】 私もマスターのために、 これまで以上に全力を尽くします!
マスターへの思いが槍に伝わり、 ミネルヴァに新たなスキルを 目覚めさせる
【ミネルヴァ】 『魔術の閃き』… この力も、あなたのために… いつでも私を頼ってくださいね
それじゃ、セリフとポーズを 合わせて練習してみようか? と、マスター
【ミネルヴァ】 はい! ええと…
【ミネルヴァ】 …どうでしょうか?
短い特訓を終えて ミネルヴァが見せた決めポーズと 決めゼリフは完璧な仕上がりだった
すごくいいよ! ミネルヴァの仕事はいつも完璧だね と、マスターは賛辞を送る
【ミネルヴァ】 ありがとうございます いまの感覚を忘れないうちに もう一度やってみますね
【ミネルヴァ】 マスターの選んでくれたあの言葉… 私のお気に入りになりました
照れながらも真剣にポーズを決める ミネルヴァの笑顔は まぶしいほどに輝いていた
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