530341213 グランテピエ・獣刻・バハムート 理砕『変革の先駆者』
あれから数日後――
また、戦闘に出ているマスターの隊
あの日以来、 姫達の戦い方は変化していた
【グランテピエ】 頼んだよ、みんな
以前のように、 グランテピエに頼り切った戦法では なくなっていた
【ムー】 みんな、 マスターに促されて、 意識を変えたようだな
【グランテピエ】 うん、それはマスター自身もね
【ムー】 みんな、思ってるよ
【ムー】 グラが強くて頼りがいのある お姉さんであることに変わりはねぇ
【ムー】 でも、今じゃみんな同列だ
【ムー】 お姉さんがしんどい時は、 みんなで助けてあげるんだ…ってな
【グランテピエ】 ありがとう、みんな
【グランテピエ】 君達のおかげで気付けたよ 『いいお姉さん』をやらなきゃって 気負いすぎていたのかも
【グランテピエ】 今は私…伸び伸び戦えてるよ♪
戦場に駆けて行く彼女
お互いがお互いを思いやることで、 また新たな力を手に入れていた
そして、勝利の後――
【グランテピエ】 ありがとう、ね
【グランテピエ】 マスターのおかげで、 心がスーッと軽くなったよ
【グランテピエ】 前に弱音を吐いちゃったことは 反省してるけど…… でも本当に嬉しかったんだ
【グランテピエ】 私には、 弱音を受け止めてくれる人が いるってことが
そんな彼女にマスターは応える
反省なんていらないよ 僕達も完璧なお姉さんに 追いつけるように頑張るから、と
【グランテピエ】 あはは、完璧なんかじゃないよ、私
【グランテピエ】 仲間のことになると、 心配で眠れなくなるし、 一人はちょっと苦手、だし…
【グランテピエ】 それに…
上目遣いにマスターを見つめる彼女
【グランテピエ】 甘えたいときだって、 たまにはあるんですよ?
まだ頼りないかもしれないけど、 甘えたい時は甘えてよね、 と返すマスター
【グランテピエ】 うふふ、ありがとう
キラキラと輝く彼女の瞳は、 また涙で滲んでいるようだった
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