530351211 立花響 放っておけない性格
【響】 マスターさん、これ食べますか?
任務の準備中、 一息つき休憩していたマスターに お菓子を差し出してくる響
どうやら、隊のキル姫たちにも 差し入れとして配っていたようだ
【響】 あ、これは、この間会った お婆さんから、お礼だよって 貰ったものなんですけど
この間会ったお婆さん? お礼? と首をかしげるマスター
【響】 いえ、前回の任務の帰りに 腰を痛めちゃったお婆さんに 出逢っちゃいまして…
それで、そのお婆さんを 助けてあげたときのお礼ってことかな とマスターは響の言葉の先を言う
【響】 そうなんですッ! 家まで送ってあげて…って マスターさんよくわかりましたね?
響がしそうなことは なんとなくわかる気がするから とマスター
【響】 マ、マスターさんには いろんなことが バレバレってことッ!?
任務のあと たまにいなくなってるのも 知ってるよ、とマスター
【響】 あはは…
さっきも、みんなに差し入れを 取りにいってくれたんだよね、 とマスターは笑顔で言う
【響】 任務前は落ち着かないですし おなかが空いたまま考えちゃうと いろいろ不安になっちゃいますから
異なる世界から現れた立花響 彼女はたびたびこちらの世界に訪れ マスター達の任務を手伝ってくれる
だが、響はそれだけではなく 困っている人を見かけると 放っておけない性格のようだった
【響】 任務の邪魔というか みんなの迷惑にはならないようにッ! それは気をつけてますッ!
けど、いざ目の前で 困ってる人がいたら助けちゃうよね と、近くにいたキル姫が発言する
【響】 えっと、それは…
困惑する響にキル姫は慌てて そういうところがマスターに 似てるって思ったの!とフォローする
【響】 …わたしとマスターさんが、似てる?
キル姫の言葉にハテナを浮かべる響 その隣でマスターも同じく ハテナを浮かべていた
【響】 そんなことないですよッ!? わたしなんて作戦の指揮とか そういうのできないし…
作戦の指揮、ねぇ…とキル姫
キル姫は、指揮だけではなく 戦闘の前線に立ってまで頑張る マスターがいつも心配なのだと話す
【響】 あ、それはたしかに…
【響】 マスターさんって時々 戦えるわたし達をかばうような 危ない行動しますよね?
あんまり自覚はないけど 気を付けます…と小さくなるマスター
けれど、逆にマスターからも 響に対してわからないことがある という
【響】 わたしのことで、ですか?
大した報酬も用意できないのに 任務のたびに僕達を手伝ってくれる それがわからないとマスター
もちろん、助かるけれど 響は大変なんじゃないかな とマスターは心配しているらしい
【響】 それは乗りかかった船というか…
マスターと響 お互いに疑問を抱いていることが わかったふたり
【響】 っと、話の途中ですけど そろそろ任務に出発する時間ですよね
そうだった! とマスターも身支度を整える
【響】 わたしもすぐに支度してきますッ!
場に残されたのは ふたりが似ている と指摘したキル姫
お互いがお互いの状況だったら 同じ行動をするんじゃないだろうか… と彼女はその思いをさらに強めていた
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