540081211 オティヌス・暴走 いいカモ見つけた
密林の中を行軍する マスターの隊
それを、獲物を狙う 獣のような目で見ている 黒い影があった…
【???】 ふふふ… いいカモがやってきた♪
隊の先頭に立ち、 姫達を誘導するマスター
…と、突然、
わぁぁぁぁぁっ!! 姫達の視界から消え去った
危ないっ!! 大きな穴に落ちそうになるマスターを 姫の一人が間一髪 救出する
あ、ありが… マスターが礼を言い掛けた時、
今度は、巨大な木の杭が降り注いだ!
危ないっ!! 間一髪、身をかわす姫達 マスターもなんとか姫に守られている
敵襲!? と、殺気立ち、 武器を構えるキル姫達
隊を包み込む緊迫感…
そんな中、 一人のキル姫が現れた
【オティヌス】 あははは♪ビックリした? みんな、気を抜き過ぎ~
!! 武器を構え直す姫達
気配を感じ取ることが 出来なかった…!と、 みなが焦りの色を見せる
この穴と杭の罠は、あなたが…? 尋ねる一人の姫
【オティヌス】 罠って言うか、 ただのイタズラなんだけど?
悪びれない言い方に、 彼女を睨み付ける姫達
【オティヌス】 …なに?その目は? やる気?
【オティヌス】 いいねぇ…
【オティヌス】 好きだよ!そういうの!!
待って! マスターの制止など全く聞かず、 問答無用で突っ込んでくるキル姫
【オティヌス】 アハハハハ!!
【オティヌス】 ゼンブ、コワシチャオット!
狂気を孕んだ目で、 武器を振り回す
【オティヌス】 あはっ! アハハハハハハハ!
【オティヌス】 ゼンブ!ゼンブ! ゼーンブ、コワレチャエ!
まるで自我が崩壊し、 リミッターを外したような 恐るべき強さ
【オティヌス】 アハハハハハハ!!
だがマスターの采配で動く姫達を 一人で相手にするのは、 さすがに分が悪すぎた
やがて…
【オティヌス】 はぁ…はぁ…!
【オティヌス】 あは…あははははははは…! まさか…あたしの方が 壊されるなんてね…!
傷を負い、膝を付く彼女
その前にマスターが立つ
【オティヌス】 あんたが… この隊のマスター…?
そうだよ、君の名前は? 尋ねるマスター
【オティヌス】 オティヌスだよ…… でも、ただのオティヌスじゃない
【オティヌス】 愚劣なこの世界を 終わらせる意志を受け入れし者… 終焉に集いし歓喜の凶心……
【オティヌス】 それがあたし
どうして、僕達を襲ったんだい? と、マスター
【オティヌス】 ふっ…罠にはまって、 絶望する奴の顔を見るのが 好きだから
【オティヌス】 絶望に苛まれ…! 醜いこの世界も、人間も、キル姫も! 全部、なくなればいいんだよ…!
【オティヌス】 ふふふ 困惑した顔だね 気に入らない?
【オティヌス】 それなら 早くあたしを消しちゃえば!?
オティヌスの態度に、 怒りを見せる姫達
だがマスターの口から出たのは、 驚くべき言葉だった
【オティヌス】 !!
【オティヌス】 ……えっ!?
【オティヌス】 仲間に…ならないか……?
【オティヌス】 どういうつもり…?
【オティヌス】 あんたらの命を奪おうとした、 あたしを仲間にだなんて…!
そうだよ!こんな狂気に満ちた子を、 どうして!?と、隊の姫達も、 マスターに抗議する
するとマスターは 上手くは言えないけど… 暴走する彼女の瞳の中に…
“悲しみ”みたいなものが 見えたから…と答える
【オティヌス】 !!
【オティヌス】 ……悲しみ?
【オティヌス】 あたしに……?
【オティヌス】 ………
【オティヌス】 …ふっ
【オティヌス】 ふははは…… あはははははは!!
【オティヌス】 あんたって… 面白い人だね
【オティヌス】 ……いいよ、わかった
【オティヌス】 そこまで言うなら… 隊に入ったげる♪
これが、 彼女とマスターの 出会いだった
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