540192213 フェイルノート・誓約・ルシファー 誓宣『穢されぬ矜持』
あれから数日後―――
【フェイルノート】 ……ふぅ
今日の戦闘も彼女の活躍により、 勝利することが出来た
疲弊した体を癒すべく、 部屋に戻ってきた彼女
扉を開けると――
【フェイルノート】 !!
【フェイルノート】 な、なんで……?
なんとベッドの上に、 先日ボロボロになったぬいぐるみが 修繕された状態で置かれていたのだ
【フェイルノート】 これって……
気に入ってもらえた?
【フェイルノート】 お前様!
入ってくるマスター
【フェイルノート】 もしかして… なおしてくれたの……?
下手っぴで申し訳ないけどね と、苦笑いするマスター
【フェイルノート】 どうして、こんな……
言ったでしょ? ありのままの君と 対等な関係でいたいって
君も本当はそれを望んでるって 言ったよね?
【フェイルノート】 でも、それは……
勿論、力では君には敵わない だから他のところで 君を支えようって決めたんだ
【フェイルノート】 ……お前様
辛い時、悲しい時、寂しい時、 どんな時でも……君の側にいる そうすれば…
対等な関係だよね? マスターが爽やかに微笑む
【フェイルノート】 ………
こらえていたものが 一気に噴き出たのだろうか
【フェイルノート】 …うぅ
マスターの真っすぐな言葉に、 彼女の目から一筋の涙がこぼれる
【フェイルノート】 ………時には… 頼ってもいいの?
俯いたまま、彼女が尋ねる
勿論だよ 笑顔で答えるマスター
【フェイルノート】 ありがとう
【フェイルノート】 決まりね
涙を拭い、 爽やかな笑顔で 彼女が宣言する
【フェイルノート】 お前様が私を支え、 私がお前様を守る
【フェイルノート】 それを二人の…… 誓約としましょう
【フェイルノート】 どうかしら?
そう言って、 飛びっきりの笑顔を見せる彼女
それは、二人が 真に対等な存在となった 瞬間だった
Next: 540201211