540202211 ヒョウハ・神令・テュール 超爆・モヤモヤ
【ヒョウハ】
…師匠ッ！
切迫詰まった表情で ヒョウハはマスターを呼び止める
今日はバレンタイン 好きな人や、お世話になった人への 気持ちを形にしてプレゼントする日だ
隊の姫達がチョコを渡し合って 楽しそうにはしゃいでいる中で ヒョウハだけ難しい顔をしていた
【ヒョウハ】
…師匠、話があるんだ
普段は元気いっぱいな彼女の 真剣な表情を見て、マスターは 心配そうに話を聞く
【ヒョウハ】
師匠には、世話になってる
恩義も感じている
だけど…
【ヒョウハ】
師匠には、まだ…
チョコを渡せないんだ！
と、不思議な宣言をしたヒョウハへ マスターはきょとんと首を傾げる
【ヒョウハ】
渡すつもりだったんだ、師匠
でも…すまんっ！
本当に、すまんっ！
彼女が謝れば謝るほど なぜかマスターは心苦しくなってくる
まるで告白していないのに 断られたかのような気分だ… とマスターは思う
おほん…とマスターは気を取り直し どういうこと？ と事情を尋ねた
【ヒョウハ】
あたしは中途半端なのが嫌いなんだ
なのに、今は自分の気持ちが
わからない…
【ヒョウハ】
だから、マスターへの気持ちが
超爆・ハッキリするまで！
このチョコは渡せないんだっ！
チョコを渡す理由は色々あるが とりあえず渡そう、ということには できないのだろう
いつでも真っ直ぐで 正直者なヒョウハらしい とマスターは納得する
【ヒョウハ】
師匠にはお世話になってるし
恩も感じているんだけど…
って、これ同じ意味かっ
【ヒョウハ】
あー！ハッキリしない！
こんなの嫌だ！
助けてくれ、師匠ぉ！
ゆさゆさと肩を揺らされながら うーん、難しい問題だね… とマスターも頭を抱える
【ヒョウハ】
ここのところずっと悩んでて…
ハッキリしないまま
今日を迎えちゃったんだ
【ヒョウハ】
このままじゃ
あたしは中途半端なままだ！
【ヒョウハ】
頼むよ、師匠！
あたしのこの心のモヤを
晴らしてくれ！
というヒョウハの要求に対し、 ううむ…とまたマスターは 悩むような声を漏らす
実際、ここのところ ヒョウハの矢は不調だった
悩みが任務にも影響しているならば マスターとして、見過ごせない問題だ
【ヒョウハ】
力を貸してくれ、師匠！
よし、わかった とマスターは頷く
君が悩んでるのを放っておけないし チョコも欲しいしね と悪戯っぽく微笑むマスター
【ヒョウハ】
本当か！
さすがは師匠だ！
頼りになる！
しかし具体的にどうしたものか と悩みながら、ひとまず任務に 向かうマスターとヒョウハだった…
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