540241211 ねも 得意なこと
マスターの元に、 協力者としてひとりの女の子が 力を貸してくれるようになった
【ねも】 あなたが…マスター?
【ねも】 私は、ねも
【ねも】 ……よろしくね
だが、それ以来、 ねもはあまり姿を見せなくなった
【ねも】 え!?せ、戦闘……!?
そんな彼女に入隊以来、 初めての出撃要請が出た
【ねも】 うぅ……
【ねも】 みんなも戦うんだ…
【ねも】 わ、私も…頑張らないと…
【ねも】 う…うわぁぁぁぁぁぁぁ!
好戦的な性格でもない彼女には、
【ねも】 きゃあああああっ!!
【ねも】 こっち、来ないでよぉっ…!
【ねも】 …え? もう……終わったの…?
【ねも】 勝った…んだよね…? よかったぁ…
戦いの中で、 周りを見る余裕も ほとんどなかった
大丈夫、もう終わったんだよ 彼女に声をかけるマスター
【ねも】 ………はぁ~よかった…
しかし……
【ねも】 みんな、すごいね 敵をバシバシ倒して
【ねも】 戦うのは怖いけど、 私も頑張らないとっ…!
初めての戦闘で そう呟いた彼女だったが…
【ねも】 ………え、えいっ!
あれからも何度か 戦闘の機会はあったが、 上手くいっていなかった
【ねも】 ……みんな…すごい
戦う姫たちの姿を後ろから 見て、そう呟くねも
【ねも】 ………
このままでは 姫たちとの間に 距離が出来るかも…
心配したマスターは、 彼女の部屋を訪ね、 話を聞いてみることにした
すると……
【ねも】 え~、恥ずかしいよ…
彼女の部屋から なにやら話し声が聞こえてくる
【ねも】 きゃ~~~っ! そんなにじっくり見ないで~
窓の外から、 そっと中を覗くマスター
そこには、何人かのキル姫たちが ねもを中心に話をしていた
【ねも】 うん、これはね…
【ねも】 この前の、草原での戦いの時
【ねも】 で、こっちは その前の前の 街での戦いの絵だよ
すご~い!と、 ねもの描いたイラストを 覗き込んでいる姫たち
ねもは 任務で出向いた場所の 風景画や、
戦闘で活躍していた カッコいいキル姫の絵を 書き溜めていたのだった
【ねも】 戦いは怖いけど、 いつかはこんな風に カッコよく戦ってみたいの
【ねも】 それが私の夢だから
姫たちと、 楽しそうに話しているねも
あんな風に笑うんだ
ねもの笑顔を見て 嬉しくなったマスターは声をかけず、 その場を後にするのだった
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