550171213 グリモワール・獣刻・ニーズヘッグ 解罪『改められた矜持』
あれから数日後――
【グリモワール】 ………
グルモワールは、 草原で一人本を読んでいた
そこに声を掛けるマスター なに読んでるの?魔導書?
【グリモワール】 あっ、いや、これは…!
慌てて、彼女が本を隠す
どうして、隠すの? いいじゃん、見せてよ とマスターが言うと……
【グリモワール】 し、仕方ないわね…
照れ臭くさそうに出したそれは、 魔道書ではなく、 友情について書かれた本だった
【グリモワール】 ち、違うわよ!別にそんなんじゃ…!
いや、別のなにも言ってないよ と、笑顔で返すマスター
【グリモワール】 ……今までは誰の言うことも 聞かないで、好き勝手に…
【グリモワール】 そう、“傲慢”に、 やりたいようにやってきたでしょ
【グリモワール】 でも、この前 みんなに助けてもらって…
【グリモワール】 みんなと… 絆を作りたいと 思うようになったの
【グリモワール】 い、今さら 傲慢かも知れないけどっ…!
その気持ちで、 今度は君がみんなを助けてあげて と、マスターが微笑んだ
【グリモワール】 …うん!
数日後―― 戦場を駆けるグリフォン
【グリフォン】 グォォォォォォォォン!!
【グリモワール】 こっちよ、グリフォン! みんなを助けるの!!
彼女は使いこなせるようになった 『大罪の獣』の力を、 仲間のために使うようになった
すると、感謝されるようになった 心の距離が縮まった
【グリモワール】 あったかい
【グリモワール】 これが絆
【グリモワール】 この絆がワタシに… またさらなる力を授けてくれるわ
それは彼女が新しい力に 目覚めた瞬間だった
【グリモワール】 ねぇ、マスター
【グリモワール】 『大罪の獣』の力を 使いこなせるようになった
【グリモワール】 仲間との絆も出来た
【グリモワール】 そんな今だからこそ…
【グリモワール】 この世の理不尽をなくすために戦うわ
【グリモワール】 でも、そうするには… まだまだ力が足りないの
【グリモワール】 だから、これからも マスターの側で戦い続けるわ
【グリモワール】 だってマスターといれば、 叶えられそうな気がするから
微笑む彼女
【グリモワール】 …あ
だが、つい素直に 思いを口にしてしまったことに、 照れたのだろうか
【グリモワール】 だ、だから…!
【グリモワール】 隣にいてあげるって 言ってるんだから、 感謝しなさいよね!
照れ隠しでそう言った彼女は、 とてもいじらしく愛しかった
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