Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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550251212 めぐみん 冬空エクスプロージョン

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5502511.png 【めぐみん】 ううっ、寒さで身体が いうことをききません…… このままでは本当に……

5502511.png 【めぐみん】 ここで爆裂魔法を使うのは 不本意ですが、 命には代えられません……

5502511.png 【めぐみん】 辺りの雪を吹き飛ばして 少しでも寒さから 身を守らないと…

杖を握る彼女の拳に力が入る

5502511.png 【めぐみん】 わ、我が深紅の流出を以て、 白き……世界を覆さん!

5502511.png 【めぐみん】 エクスプロ……

だが……

ビュオオオオオオッ!!

5502511.png 【めぐみん】 わぁぁぁぁぁっ!!

薄れゆく意識の中で、 彼女は想う

5502511.png 【めぐみん】 あぁ……

5502511.png 【めぐみん】 心残りです……

5502511.png 【めぐみん】 最後に…… カズマに会えなかったこと……

5502511.png 【めぐみん】 それに……

5502511.png 【めぐみん】 マスターと…… ケンカしたまま、 お別れしてしまったこと……

5502511.png 【めぐみん】 私はただ… 皆の……あの人の役に 立ちたかっただけなのに……

5502511.png 【めぐみん】 さようなら… マスター……

彼女のまぶたが 徐々に閉じていく

5502511.png 【めぐみん】 ………

そして、意識は遠のいて――

目の前が漆黒で覆われた時――

5502511.png 【めぐみん】 ………

5502511.png 【めぐみん】 ………んん?

5502511.png 【めぐみん】 これは……

なぜか温もりを感じためぐみん

ふと目を開けると……

5502511.png 【めぐみん】 マス…ター……?

なんとマスターが、 めぐみんの体を抱き起こしていた

5502511.png 【めぐみん】 どう…して……

後は僕に任せて、 ゆっくり休んでいればいい 君を背負うのは慣れているからね

そう言って、 めぐみんを背中に担ぎ、 雪山を進み出す

みんなにはいざという時のため 休んでもらっている

僕一人で不安だったけど、 見つけられて良かったよ

と、めぐみんに微笑みかけるマスター

5502511.png 【めぐみん】 こんな雪山の中で 私を見つけられるとは マスターもなかなかですね

この状況で不敵な笑みを 浮かべるめぐみんに 心強く思うマスター

それじゃ、帰ろうか そう言って、めぐみんを 背負うマスター

5502511.png 【めぐみん】 ……

だが吹雪は強くなる一方で……

5502511.png 【めぐみん】 ………

めぐみんを背負って歩く マスターの速度が落ちてゆく

5502511.png 【めぐみん】 私を下ろしてください

5502511.png 【めぐみん】 このままだと マスターまで倒れてしまいます

なに言ってるんだ、 そんなこと出来るわけないよ

5502511.png 【めぐみん】 ですが! マスター1人なら もっと速く移動できます!

5502511.png 【めぐみん】 その方が生き残る可能性が 高いではありませんか!

君は、紅魔族随一の 魔法の使い手なんだろ?

魔法という奇跡の力を持つ君が、 奇跡を信じなくてどうするんだ? 彼女を熱く励ますマスター

5502511.png 【めぐみん】 ……!

そんなマスターを見つめながら、 彼女は思う

5502511.png 【めぐみん】 この人を……

5502511.png 【めぐみん】 死なせません 絶対に!

――と、次の瞬間

5502511.png 【めぐみん】 下ろしてください マスターのおかげで 身体も温まりました

5502511.png 【めぐみん】 後は私に任せてください

そう口にするめぐみん マスターもその言葉に安心した

5502511.png 【めぐみん】 我が名はめぐみん! 紅魔族随一の魔法の使い手にして、 爆裂魔法を操りし者!

5502511.png 【めぐみん】 我が深紅の流出を以て、 白き世界を覆さん!!

5502511.png 【めぐみん】 大切な仲間を! 守るために!!

5502511.png 【めぐみん】 『冬空エクスプロージョン』!!

天に向かって、 今まで見たことも無いような 特大の爆裂魔法を放つめぐみん

5502511.png 【めぐみん】 奇跡よ、起これ!

すると――

5502511.png 【めぐみん】 …! これは……

遠くから聞こえてくる声

いなくなった二人を探す姫達が、 閃光のような爆裂魔法を目撃し、 二人を救助しにきてくれたのだ

5502511.png 【めぐみん】 はは…助かりましたぁ

めぐみんとマスターは、 無事に山を下りることが 出来たのだった

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数日後――

5502511.png 【めぐみん】 先日は本当にすみませんでした!!

マスターに頭を下げているめぐみん

5502511.png 【めぐみん】 子ども扱いされたような気がして、 大人げない行動をしてしまいました それに、マスターまで危険な目に……

5502511.png 【めぐみん】 本当に……すみませんでした!!

再度、頭を下げる彼女に マスターは言う

そんなに反省しなくて大丈夫 君のおかげで、あの後、 食べ物も見つけられたしね

反省は素晴らしいことだけど…… 君は君らしくでいいんだよ と微笑む

5502511.png 【めぐみん】 マスター……

それに元はと言えば、僕が爆裂魔法を 軽んじるようなことを言ったのが いけなかったんだ

こっちこそ、ごめんね そう言ってマスターも頭を下げる

5502511.png 【めぐみん】 ………爆裂魔法は

5502511.png 【めぐみん】 もちろん私の誇りです でも…もう、それだけじゃない

5502511.png 【めぐみん】 今回の一件で、 新たな誇りを手に入れることが 出来ました

5502511.png 【めぐみん】 それは……

5502511.png 【めぐみん】 頼れる仲間です!

力強く微笑む彼女

じゃあ仲直りってことで、 僕が料理を作るよ 君が見つけてくれた食材を使って

そのマスターの言葉に、 めぐみんは驚いたような顔で呟く

5502511.png 【めぐみん】 へぇ… そういう気づかいも できるんですね

5502511.png 【めぐみん】 ふふ、ありがとうございます!

はにかんだその笑顔は、 雪の光に照らされ キラキラと輝いて見えた

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