550311211 ソロモン・聖鎖・アテナ 辿り着けない答え
マスターの隊に入り、 挨拶をする一人の姫
【ソロモン】 終焉の理を破る者、 ディスラプターズが一人
【ソロモン】 《守護者》、 ソロモン・聖鎖・アテナよ
【ソロモン】 起床から就寝まで、 貴方の生活の管理も 私の計画に入っているわ
【ソロモン】 それが貴方を 守り抜くために導き出した 最適解!
そう宣言し、 笑顔を見せる彼女
豪語しただけあって、 マスターや姫達を護衛しようと 毎日、張り切っている
そんな、ある日の行軍中――
【グラウ】 ソロモン、前方に敵を発見しました!
ソロモンの連れるオートアバター グラウからの報告を受け、 姫達に緊張が走る
【ソロモン】 大丈夫! こんなこともあろうかと、 事前に地形は調べておいたわ
【ソロモン】 みんな、こっちよ!
勇んで隊のみんなを先導するソロモン
用意周到な彼女の計画に、 マスターも感心している
だが、状況は一変
【グラウ】 ソロモン、大雨が予想されます このままだと川の増水で、 橋を渡れず逃げ切れない可能性が…!
【ソロモン】 えぇっ!!
【ソロモン】 どうしよ、どうしよ…!
【ソロモン】 橋を渡れなきゃ、 追いつかれてしまうわ…
【ソロモン】 前言撤回! やっぱり、こっちの経路で 逃げるわよ!!
【ソロモン】 それが、私の導き出した… 最適解!
急遽、進路変更を指示するソロモン
その結果…
【ソロモン】 あぁっ!!
思わぬ行き止まりに阻まれ、 敵に退路を塞がれてしまう
【ソロモン】 そんな…! どうしてこんなことにっ…!
隊は窮地に追い込まれたかに 見えたが、
マスターの采配や、 姫達の頑張りもあり、 なんとかその場を切り抜けられた
【ソロモン】 うぅぅ…
【グラウ】 大丈夫ですか、ソロモン…?
【ソロモン】 私の責任よ……
みんなを守るどころか、むしろ 危険な目に遭わせてしまった彼女は、 すっかり落ち込んでしまった
【ソロモン】 ………はぁ
その後も、 元気のない日々を過ごす彼女
見兼ねたマスターは、 彼女を励まそうと、 ある提案をする
【ソロモン】 みんなでキャンプに…?
うん、行こうよ! と、笑顔のマスター
【ソロモン】 これは、 名誉挽回のチャンス…!
【ソロモン】 今度こそ、 みんなが楽しめる 完璧な計画を立ててみせるわ!
数日後、 河原にやってくるマスターの隊
【ソロモン】 私の分析によると、 ここは混雑もなく景色も最高な 究極の穴場スポット!
【ソロモン】 さあ、みんな! バーベキューを楽しみましょう!!
嬉しそうに、 姫達を案内していくソロモン
【ソロモン】 ここが調理場よ!
【ソロモン】 ここが薪割り場よ!
【ソロモン】 そして、 ここがテントを張るのに 最適解な場所よ!
そこまでは勢いも良かったが、 姫達がそれぞれの仕事に 入ってから、急に黙ってしまった彼女
【ソロモン】 ………
【グラウ】 どうしたんですか、ソロモン?
【グラウ】 あなたが立てた計画のおかげで、 みんな楽しそうですよ?
【ソロモン】 …うん でも、それは…
【ソロモン】 料理が得意な子や、 斧で薪を割ってくれる子や、 器用にテントを立ててくれる子…
【ソロモン】 みんなの才能のおかげで 盛り上がってるわけで、 私はただ計画を立てただけ…
【ソロモン】 始まったら、私だけ… なんにも役に 立ってないでしょう…?
ため息をつく彼女
そんなことないよ?と、 マスターが声を掛けた
君の計画がなければ、 こんなにスムーズにいかなかったよ と、笑顔のマスター
【ソロモン】 でも、みんな… 得意なことがあるし…
【ソロモン】 マスターですら、 泳ぎが得意なんて 知らなかったし…
実は、バーベキューの 食材用の魚を突いて、 川から上がってきていたマスター
【ソロモン】 前の戦闘の時もそうだったけど… みんなをしっかり導きたいのに、 ダメだなって…
マスターですら… ってのは少し引っ掛かるけど… と、苦笑いしながら、
どうして、みんなを 導きたいって思うの? 問い掛けるマスター
【ソロモン】 ………
【ソロモン】 …それは
【ソロモン】 私には、 どうしても追いつきたい人が いるから
真剣な眼差しを見せるソロモンだった
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