550311212 ソロモン・聖鎖・アテナ 破滅を解く知慮の裁光
追いつきたい人…? どんな人なの? ソロモンに尋ねるマスター
【ソロモン】 私の憧れの人
【ソロモン】 強くて、いつも一生懸命で… みんなから頼られる理想のリーダー
【ソロモン】 彼女みたいになりたくて、 追いつきたくて、
【ソロモン】 みんなを守ろうと 頑張ってるつもりだけど…
【ソロモン】 …………
落ち込んだ表情を見せるソロモン
そんな彼女に、マスターは語り掛ける 目標に向かって突き進むのは 素晴らしいけど、
別にその人の真似は しなくてもいいんじゃない?
ソロモンはソロモンらしいやり方で、 頑張ればいいんじゃないかな?と
【ソロモン】 ………私らしい…やり方…?
【ソロモン】 ……私らしさ…か…
マスターの言葉を聞き、 自身の“らしさ”について考える ソロモンだった
そして数日後――
行軍中のマスターの隊
ソロモンの元に、 グラウが飛んできて報告をする
【グラウ】 ソロモン! 敵の大群がこちらに向け、 進行中です!
【ソロモン】 …え!
グラウが示した先を見るソロモン
【ソロモン】 今度こそ… 絶対にみんなを守ってみせるわ!
逸る気持ちで出陣しようとした時、 マスターが彼女に声を掛けた
忘れないで、 ソロモンはソロモンらしいやり方でね …と
【ソロモン】 …!
その言葉に、 はたと立ち止まる彼女
【ソロモン】 また… 慌てて、失敗するところだった…
【ソロモン】 …ふぅぅぅ
深呼吸を一つした後、 彼女が叫んだ
【ソロモン】 みんな、こっちよ!!
隊を先導して、撤退するソロモン
【ソロモン】 もう… あの時みたいな 失敗はしない…!
【ソロモン】 グラウ、お願い! マスターを!
事前に調査していた脱出経路に、 マスターを案内させるソロモン
【ソロモン】 これでマスターの安全は 確保したわ!
【ソロモン】 みんな! 心置きなく、戦いましょう!!
彼女の号令を皮切りに、 戦闘を開始する姫達
【ソロモン】 私の分析によると、 これで最高の戦闘成果が 期待できるわ!
その言葉通り、 優位に戦いを進める姫達
しかし…、
グラウの先導で逃げていた マスターの前には、 大きな川が広がっていた
それを遠めに目撃する姫達
姫達に不穏な空気が漂う またソロモンが失敗を…?
【ソロモン】 いいえ! これが、私の導き出した最適解!
自信満々に微笑む彼女
マスターは呟く 確かに、僕の事をよく理解した 最適解な作戦だ
そして、川に飛び込んだ!
【ソロモン】 泳ぎが得意なマスターに取って、 あの川の流れなら問題はなし!
【ソロモン】 それに…
【グラウ】 マスター、こっちです!
【ソロモン】 グラウの的確なサポートもあるから、 絶対に対岸まで泳ぎ切れる!
それはグラウのサポート、 マスターの泳力、それぞれの特技を 活かした見事な作戦だった
そして、泳いで対岸に上がった マスターがソロモンに叫ぶ 君を信じてたよ!と
【ソロモン】 …!
【ソロモン】 ……ありがとう
【ソロモン】 その言葉…、 すごく力が湧いてくるわ!
自信を得たことで、 新たな力を発揮するソロモン
【ソロモン】 はぁぁぁぁぁぁっ!!
敵軍に斬り込み、 傷を負いながら叫ぶ
【ソロモン】 マスターと仲間は…
【ソロモン】 絶対に守り抜くわ!!
決意を口にし、 見事 敵を討ち果たすのだった
その後――
傷は大丈夫? ソロモンを心配するマスター
だが彼女は答える
【ソロモン】 こんな傷の痛みなんかより… 今はワクワクドキドキの方が 勝ってるわ
【ソロモン】 マスターのおかげで、 やっとみんなを守ることが できたんだから!
【ソロモン】 本当に……ありがとう!
【ソロモン】 これからも… みんなを守りたいって、 強く強く思ったわ
【ソロモン】 でも……
【ソロモン】 誰かに心配されるのは、 少し不思議な感覚ね
【ソロモン】 護衛対象に心配をかけるなんて、 よくないと理解しているけど…
【ソロモン】 今だけは貴方の優しさに 浸ってもいいかな…?
照れながら、 少し甘えた声を出した彼女は、 とても可愛らしかった
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