Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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550371211 ロジェスティラ・神令・スクルド 見ているだけで

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黄色い声援が飛び交う

戦闘続きの毎日の中で、 稀に訪れる余暇

マスターの隊は地上世界で 流行していたスポーツである テニスの大会を開き

汗を流し楽しんでいた

5503711.png 【ロジェスティラ】 ………

その様子を微笑ましく 眺めている一人の少女

彼女が入隊したのは、 一ヶ月ほど前になる

5503711.png 【ロジェスティラ】 ………素敵

5503711.png 【ロジェスティラ】 みなさん、がんばってくださいね~

元気な子が多いキル姫の中では珍しく 控えめで、いつも遠くから みんなを見守っている存在

5503711.png 【ロジェスティラ】 お疲れさまでしたっ…! あのあのっ、これお飲み物です

休憩を取る姫に冷えたドリンクを渡す

性格も優しく、 尽くすタイプなので、 隊の姫たちにも好かれていた

彼女の名は、 ロジェスティラ・神令・スクルド

5503711.png 【ロジェスティラ】 あ、マスターさんもお疲れ様でした

お礼を言い、 彼女を誘うマスター 一緒にやらない?ロデステロ…

5503711.png 【ロジェスティラ】 って、噛んでるじゃないですかっ!

謝るマスター

5503711.png 【ロジェスティラ】 あ、いえ!だ、大丈夫です! わわ、私の名前って長いですし、 言いづらいですので、のでっ…!

5503711.png 【ロジェスティラ】 そ、それにせっかく 誘ってもらったんですけど…

5503711.png 【ロジェスティラ】 わ、わたし、 へたっぴですので、ので…!

5503711.png 【ロジェスティラ】 盛り下げてしまうと申し訳ないですし わたしのことはお気になさらず…っ みなさんと楽しまれてくださいっ!

他人には優しいが、 自分のこととなると ネガティブ思考なロジェスティラ

マスターは、そんな彼女を いつも元気づけている

5503711.png 【ロジェスティラ】 いえ!みなさんに… かけられませんので、ので…

彼女は戦闘の時も、 他の姫と一緒に戦うことはなく、 いつも一人で戦っている

マスターは、 常にどこかよそよそしい 彼女が気掛かりだった

そんな、ある日――

5503711.png 【ロジェスティラ】 え?カードゲーム大会?

マスターは、 トランプのようなカードを使った レクリエーション大会を提案

5503711.png 【ロジェスティラ】 2人1組のペアに分かれて…ですか

君は誰とペアになる? と、彼女に尋ねるマスター

5503711.png 【ロジェスティラ】 あ、あのあのっ…! ………わ、わたしは

5503711.png 【ロジェスティラ】 …見てるだけでいいです

と、遠慮がちに断る彼女

他の姫は、マスターと仲良くなれば、 チームワークも出来て、 戦闘でも役に立つよ!と言うが…、

5503711.png 【ロジェスティラ】 い、いえ…大丈夫です

彼女が頑なに拒否をするので、 無理強いできないと 姫たちが行ってしまう

見ているだけでいいの? 残ったマスターが言うが、

5503711.png 【ロジェスティラ】 はい、それだけで幸せです

5503711.png 【ロジェスティラ】 わたしはみなさんほど ゲームも上手くないから、かえって 迷惑を掛けちゃいますので、ので…

本当にそれでいいの? とマスターは尚も尋ねる

5503711.png 【ロジェスティラ】 は、はい、わたしは 誰かの幸せを見ているだけで いいんです

そう答える彼女に、 本当は…別の理由があるんじゃない? と問いかける

5503711.png 【ロジェスティラ】 …!

驚いた表情を見せるロジェスティラ

5503711.png 【ロジェスティラ】 どど、どうして、 そう思うんですか…?

僕に対して、特に距離を 置いているように感じるから、と マスターは答える

5503711.png 【ロジェスティラ】 ……

黙ってしまった彼女に、 マスターは言う

教えて、なぜ距離を取っているのか? なにか深い理由があるんじゃない? 君のこと、もっと知りたいんだ…と

5503711.png 【ロジェスティラ】 …………

5503711.png 【ロジェスティラ】 ……わ、わたしは

控えめだった彼女が、 初めて自分のことを語り出した

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