550391211 ぺろりん 唐突なインスピレーション
マスターの元に、 協力者としてひとりの女の子が 力を貸してくれるようになった
【ぺろりん】 やっほー、 キミがマスターくんだよね
【ぺろりん】 私は、ぺろりん
【ぺろりん】 …ってことでよろしく、 いえ~いっ!
明るく、元気でかわいい彼女
マスターと馴染むのも早かった
【ぺろりん】 やっほ~! おはよ、マスターくん キミも朝早いんだね~
【ぺろりん】 ねぇ、ねぇ、 こんな朝からどこ行くの?
【ぺろりん】 あ、皆が訓練してるとこ見に行くの? なら、私も行こうかな ちょっと体動かしたいんだ
マスターと一緒に、 姫たちが訓練しているところに やってくるぺろりん
【ぺろりん】 わぁ~、すごい! 本格的な特訓だぁ~
【ぺろりん】 お~い、みんな~! 私もまぜて~~~!!
【ぺろりん】 みんなみたいに、 もっともっと 強くなりたいの!
持ち前の明るさで、 姫たちの輪にもすぐに入れた
また、訓練から戻ってきても…
【ぺろりん】 ~♪~♪~♪~
【ぺろりん】 あっ、ごめん! うるさかった?
【ぺろりん】 え?今の? 私が好きな歌だよ
【ぺろりん】 みんなも一緒に歌う?
【ぺろりん】 教えてあげるから、ねっ!
音楽を通して、 さらに姫たちと 仲良くなっていった
みんなとうまくやっている彼女を、 マスターは頼もしく思うのだった
また、戦闘に出ても……
【ぺろりん】 よぉーしっ! 皆ッ、行くよっ!
【ぺろりん】 これで吹っ飛んじゃえっ!
【ぺろりん】 バァーンッ!
生来の運動神経の良さで大活躍
【ぺろりん】 やったぁっ! 勝ったね、ピースっ!
隊の勝利に貢献していた ……だが
【ぺろりん】 ……!
はぁ…はぁ…… 息を切らし、 腰を下ろしている姫たち
【ぺろりん】 そっか、みんな……
【ぺろりん】 私が来るより、 ずっと前から戦ってるんだもんね
疲弊した姫たちを見て、 ぺろりんは……
【ぺろりん】 ………よし
なにかを思いついたようだった
それから、数日後――
【ぺろりん】 どうして、そういうこと言うの!?
問題が発生した
ぺろりんが珍しく 姫の一人と揉めたのだ
仲裁に入り、話を聞くマスター 原因は何なの?
【ぺろりん】 それは… 私が小屋を作りたいって 言ったから…
【ぺろりん】 DIY…って言って… 自分で好きなように 好きな物を作るの
【ぺろりん】 そしたら…
そんな目立つ行為、 敵に見つかったら危ないって! と、ぺろりんに反対する姫
どうして、小屋を作ろうと思ったの? マスターがぺろりんに尋ねる
【ぺろりん】 それは……
【ぺろりん】 し、心配しなくても大丈夫だって…! この小屋は、絶対に みんなの役に立つから!ねっ?
どうして、そう言い切れるの? なんのための小屋か教えてよ! 姫たちからの質問が飛び交う
【ぺろりん】 今は答えられないけど…… でも、絶対必要なものだからっ!
【ぺろりん】 お願い、私を信じて
今までは明るく元気な子くらいにしか 思っていなかったが… その芯の強さに驚くマスター
頭を下げるぺろりん
――と、マスターが
わかった。じゃあ目立たないように、 僕が一緒にいて、 周りを気に掛けておくから
それならいいでしょ? 姫たちにそう提案した
マスターがそう言うなら…と、 キル姫も渋々と納得してくれ、 様子をみることとなった
【ぺろりん】 ……マスター! ありがとうっ!
【ぺろりん】 で、でも……
君を信じる だから僕のことも信じて 微笑むマスター
【ぺろりん】 ……
【ぺろりん】 ……わかった
【ぺろりん】 じゃあ、よろしくね
工具を持って、 マスターと共に出て行く ぺろりん
彼女はなぜ、 小屋を作る目的を 言わないのだろう?
マスターはしばらく 様子を見守ることにした
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