560322213 オルフェウス・神令・フォルセティ 樹令『幽冥の鼓動』
あれから数日続いた ハロウィンイベントも、 ついに最終日を迎えていた
【オルフェウス】 ハロウィン マジウケるんだけど~
【オルフェウス】 アンコールしたら もう一日ハロウィンイベントも アンコールしないかな?
さすがに難しいかも とマスターは苦笑する
【オルフェウス】 ちぇー ガッカリ~
オルフェウスはあれから すっかり街の人気者になっていて 惜しみなく歌声を披露していた
【オルフェウス】 ねぇねぇ、リーダー この前さ、楽器守ってくれて マジありがとね
【オルフェウス】 もしこの子に 傷とかついちゃったら たぶんずっとへこんでた…
【オルフェウス】 やっぱ音楽家にとって 楽器って魂っていうか マジ大事なモンだし?
【オルフェウス】 あはは そんな大切なモン 雑な管理すんなよって話だよね
【オルフェウス】 …次からは気を付けるよ リーダー
どういたしまして とマスター
【オルフェウス】 そんなあたしのギターも あんたにお礼がしたいって!
そうなの? と首を傾げるマスター
【オルフェウス】 そうなのっ! だから今日こそはさ リーダー、聞いてよ
【オルフェウス】 あたしの歌 聞いてくれるって 約束したっしょ?
うん、覚えてるよ とマスターは頷く
【オルフェウス】 ってことで…
♪ギュイィィィィィン!
軽快なギターを鳴らして オルフェウスが歌い出す
力強くも繊細で軽快な歌に マスターはすっかり 聞き惚れていた
【オルフェウス】 …こうして歌っていると、 リーダーとの絆がバリ上がってく ことに気づく…
【オルフェウス】 歌に、あたしの感情が 伴っていく…
【オルフェウス】 めっちゃたのし~~~! イェーイ♪
マスターのためだけに演奏した ことにより、ふたりの絆が深まり…
新たなスキルとなって オルフェウスに宿っていた
曲が終わり、 惜しみない拍手を送るマスター
【オルフェウス】 どう?リーダー けっこー、ガチだったっしょ?
【オルフェウス】 あたしが誰かひとりのために 歌うなんて、滅多にねーし
【オルフェウス】 マジ感謝しろし!
ありがとう!オルフェウス と満面の笑顔を向けるマスター
褒められて少し顔を赤らめた オルフェウスは少しだけ 照れくさそうに頬をかいた
【オルフェウス】 ま、まぁアレだよ あたしがこうして 特別に曲を作ったのは
【オルフェウス】 リーダーがあたしにとって… その…
その…? とマスター
【オルフェウス】 な、なんでもねーしっ!
照れ隠しにマスターの背中を 強くたたくオルフェウス
【オルフェウス】 …あ
不意だったこともあり たまらず転んでしまったマスター
【オルフェウス】 もぉ~ 弱っちいなぁ、リーダーは…
【オルフェウス】 …………
苦笑するマスターの上に、 すとん、とオルフェウスが のしかかってきた
お、オルフェウス!? と戸惑うマスター
【オルフェウス】 …リーダーはあたしにとって 特別っつーか なんつーか、さ…
正面から伝えるのは恥ずかしいのか 誤魔化すようにくすりと微笑んで オルフェウスはこう告げるのだった…
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