560351213 クシナダ 櫛姫の息吹
【クシナダ】
すごいっ…
こんなに上手くいくなんて！
異族との戦闘は 圧倒的勝利で幕を閉じた
マスターの狙い通り、 クシナダのサポートが 功を奏したのである
【クシナダ】
やりましたねっ、みなさま！
…わっ！？
クシナダの周りに姫達が集まり、 勝利の喜びを分かち合う
そしてみな一様に、 クシナダの活躍を 褒めたたえるのだった
【クシナダ】
そ、そんな！
わたくしはただ
援護をしただけです
【クシナダ】
みなさまの力が
あってこその勝利ですから…！
慌てて謙遜するクシナダを見て、 姫達は微笑ましく笑う
前は心配だったけど もう大丈夫そうだね、と ひとりのキル姫が呟いた
【クシナダ】
そ、そうですね…
ご心配をおかけいたしました
【クシナダ】
隊に馴染みたい一心で、
何もかもをがんばりすぎて
しまっていたようです
【クシナダ】
でも…やっとわかりました
自分が何をがんばればいいのか、
その答えを！
【クシナダ】
これから先も、
たくさんご迷惑を
おかけするかもしれませんが
【クシナダ】
みなさま、どうか
よろしくお願いしますっ…！
頭を下げるクシナダに、 もちろん！と元気よく 返事を返す姫達
クシナダはようやく、 この世界での居場所を 見つけることができ…
その喜びが新たなスキル 『櫛姫の息吹』となって 花開くのだった
【クシナダ】
ふふふ…
みんなに喜んでいただけて
何よりです
戦闘を終え、 マスターと二人きりで 話をするクシナダ
姫達を”みんな”と 呼ぶようになった様子から、 距離の縮まりを感じるマスター
【クシナダ】
マスター、今日は本当に
ありがとうございました！
【クシナダ】
あなたがサポート役を
任せてくださったおかげで、
すべてが良い方向に…
【クシナダ】
…ふふっ
マスターは私にとって、
櫛のような方ですね
…どういう意味？ とマスターが尋ねるが、 クシナダはただ笑うばかり
【クシナダ】
なんでもありません！
さあ行きましょう、
向こうでみんなが待ってます！
快く頷き、 マスターは隣のクシナダと 足並みをそろえる
クシナダの櫛飾りが、 光の中で輝かしく きらめいていた…
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