560411211 白雪みしろ お任せ下さい!
【白雪みしろ】 今日もお疲れ様です、ご主人様 また大変なご依頼でしたね
マスターが宿に戻ると、 さっそくみしろが顔を見せる
彼女は最近異世界からやってきた バーチャルメイドなのだとか
そんな彼女が マスターの隊に加わってから 数週間が経っている
【白雪みしろ】 あの…ご主人様
【白雪みしろ】 実はみしろ、日々頑張る ご主人様を見ているうちに… 何か出来ないかと思いまして
【白雪みしろ】 つまり、お疲れのご主人様を 癒してあげたいのです
それは元の世界で メイドとして頑張っていた 彼女らしい提案だった
しかし、みしろも隊の仕事を 日々頑張っているわけで…
マスターとしては、これ以上 何かしてもらうのは気が引ける
【白雪みしろ】 いいえ!大丈夫です! みしろは慣れていますから!
そこまで言うのであれば… と、みしろにお願いするマスター
【白雪みしろ】 はい!それではさっそく! まずはマッサージを…
そう言って、マスターの身体に 触れようとするみしろから 急いで距離を取るマスター
【白雪みしろ】 えっ?お身体を触られるのは 恥ずかしい…ですか?
【白雪みしろ】 たしかに、急に馴れ馴れしい 行いだったかもしれませんね…
少し残念そうな顔を浮かべる みしろに対し、謝罪するマスター
【白雪みしろ】 いえいえ!お気になさらず! 癒しの方法は他にもあります!
【白雪みしろ】 少し待っていて下さい! すぐに準備しますので!
するとみしろは、慌ただしく 部屋を出て行ってしまう
そうして、数十分ほどが 経過した頃――
【白雪みしろ】 お待たせ致しました!
そう言ってみしろは、 何やら荷車を押して 部屋へと戻ってくる
荷車にはそれはなんとも 豪勢な料理が積み込まれて いるではないか
【白雪みしろ】 急いで作りましたので、 少々量が足りないかも しれませんが…
【白雪みしろ】 これを食べて、どうぞ 疲れを癒して下さい!
と、笑顔でテーブルに 料理を並べていくみしろ
そのあまりの量に 顔を引きつらせるマスター
【白雪みしろ】 どうしました?ご主人様? 遠慮は要りませんよ♪
…だが笑顔のみしろを ガッカリさせたくはない
マスターは覚悟を決め、 料理に口を付ける
【白雪みしろ】 …どうでしょう?ご主人様?
一口食べたマスターの顔は 美味しさで輝いた
空腹も相まって、マスターは 次々に料理を口に運んでいく
が、やはりと言うか だんだんと限界が近づいていく
【白雪みしろ】 ご主人様、もしかして… お腹がいっぱい…?
マスターは苦笑いしつつ、 みしろに一緒に食べないかと 提案する
【白雪みしろ】 みしろもですか?
自分だけだと食べきれないし、 一緒にいるのに一人で食べるのは 味気ない
その言葉にみしろは、 自らもマスターの隣に座る
【白雪みしろ】 うぅ、すみません… ご主人様の食事の量も 気にせずに…
一人分だとたしかに多いけど 二人分ならちょうどいいよ と笑うマスター
【白雪みしろ】 そ、そうですか… なら、みしろも いただきます
【白雪みしろ】 ふふっ… 自分で作ったものですが、 満足のいく出来です
こうしてふたりは協力して 料理を完食した
みしろのおかげで いつも助かってるよ
そんなマスターの言葉に みしろは顔をほころばせる
【白雪みしろ】 ありがとうございます、 ご主人様
【白雪みしろ】 ですが、量を間違えてしまっては メイド失格です もっとしっかりしなければ…!
落ち込む様子のみしろに マスターはとても美味しかった と、告げる
【白雪みしろ】 褒めていただき ありがとうございます
【白雪みしろ】 ですが、これではみしろの 気が収まりません!
【白雪みしろ】 どうか掃除やお片付けを させて下さい!
【白雪みしろ】 どうしてもご主人様の お役に立ちたいんです!
もう十分…と言っても 納得してはくれないだろう
マスターはみしろによろしく、 と応援することにした
【白雪みしろ】 …はいっ!
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